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2007 ミラノサローネ特集
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本田 敬(CRAC) : Milano Slone 2007 Report !
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1本のFL管を光源に、色を付けた間接光と、ナチュラルな直接光を単純な箱に納め、素材も光の関係性を際立たせるため、アルミの単一素材としました。

ベルギー、ドイツ、オーストリアなど、興味を持ってくれたメーカーや来場者の多くは、なぜかゲルマン系の人達でした。ラテン系?の来場者で「すべて扉を閉じたら、暗いじゃないか」という人もいましたが、概ね私のコンセプトは理解いただけたようです。


「Slide」

「Slide」


「Slide」

「Slide」




「Leverage」は、'98海南デザインコンペで受賞し、その後商品化に至らなかった作品ですが、あらためて製造方法/コスト等を検討し、展示をしました。

てこの原理を使った仕掛けを伝えるには、棚を持ち上げては離す作業を、毎日延々と続けなければならなかったのですが、通りすぎた人が戻って見に来ることもしばしばで、単純なのに気づかなかったと「コロンブスの卵」的に評価していただけました。


「Leverage」

「Leverage」


「Leverage」

「Leverage」



「自転車のように皆に愛され、日常にとけ込んでいく椅子」敬愛するデザイナーの想いに少しでも近づきたくて、椅子を考える時には常に頭のどこかにこの言葉が浮遊しています。「軽快で、低座、折りたたみが出来る。」日本の生活の中で、素直に欲しい要素をつなぎ合わせてこの椅子を考えました。(手前の紫色の椅子は、奥にあるオレンジ色のように折り畳むことができます)


「like a bicycle」

「like a bicycle」



椅子は「座ってなんぼ」ですので、プロトタイプとはいえ、たくさんの人に座ってもらいました。予想外に生地が延びたり、他にも改良点がいくつか洗い出せたのも大きな成果です。すばらしくアメリカンなこの人は、プロデューサーだそうで、この椅子をとても気にいってくれました。荷重試験を兼ねて座っていただいてます。


「like a bicycle」

「like a bicycle」





domusの巨大なバックナンバーで作られたカウンター

おまけ1
domusの巨大なバックナンバーで作られたカウンター。背表紙の古びた感じがリアルで、なおかつdomusの歴史みたいなものが一瞬にして伝わり、粋でした。



「1人シーソー椅子?」

おまけ2
大きく時計の文字盤状に並べられた休憩用の「1人シーソー椅子?」。初日午前のため人が少ないですが、その後は常に人だかりで、皮肉なことにどこのブースよりも賑わっていました。



サラダの中に道端で抜いた雑草のような野菜を発見

おまけ3
搬入日の会場での昼食。サラダの中に道端で抜いた雑草のような野菜を発見。ゴボウを食べる日本人にちょっとしたサービスでしょうか。おおらかなイタリアらしさを垣間見て、すこし緊張がほぐれました。



サローネには何度か視察目的として足を運んでいるのですが、今回いざ出展してみて、良くも悪くも国民性の違いみたいなものを多く感じました。荷物が届かなかったり、インテルミラノの優勝騒ぎで交通機関がマヒしたり、、、神経質な日本人だから余計に気になるだけなのかもしれませんが、展示以外の事で多くのストレスがあったのも事実です。今後出展を予定されてるデザイナー、企業、学校関係者の方に少しながらでも、このレポートがお役に立てれば幸いです。

私の出展目的は、「自分なりに込めたメッセージをより多くの人に伝えられるよう商品化する(国内外問わず)」ことと、もう一つは、「家具、照明等の分野に業務を拡大していく意思表示をする」ことです。事務所名の「CRAC」で出展したのも、その理由です。デザインの祭典という趣からか、サローネ(サテリテも)では概ね肯定的な評価をいただくのですが、逆に率直で厳しい意見をどれだけ吸収できるかが、その後の製品化や販売に上手く繋げられるカギとなるように思いました。今後はサローネに限らず、展示会の活用方法を吟味しつつ、活動を進めていきたいと思います。最後になりましたが、出展にあたりご協力いただいた関係者、お忙しい中ブースにお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。

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