aun2h4 : Milano Slone 2007 Report !
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「aun2h4展示風景」
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aun2h4
丹青社インハウスデザイナー稲垣誠、高辻純哉、伏見友衣、田中利岳と建築アトリエのデザイナー杉本貴司の5人からなるデザインユニット。今回のサテリテでは、「transience」というテーマを掲げ、はかなさを表現したフラワーベースと時計の新作を発表。
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http://www.aun2h4.com/
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「Che bella!! Bellisima!!」
2006年秋、私たちaun2h4はミラノサローネ2007サテリテに出品するチャンスを掴みました。普段私たちは空間作りのインハウスデザイナーとして、又は建築アトリエのデザイナーとしてデザインする日々ですが、一方で同年代のデザイナー同士がジャンルを超えて創造力を最大限アウトプットし合えるような、そんなユニット活動が出来ないだろうかと結成されたのがaun2h4です。今回このレポートにおいて、サテリテ出品までの経緯と作品について綴りたいと思います。
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「出品って、、、何を?」
そもそも私たちには出品する作品がありませんでした。出品決定後、11月頃から本格的に始動し、業務後や土日を使ってお互いが持ち寄った考えを元にstudyを繰り返す日々でした。studyを重ねていく中で、私たちが共通に抱いていたのが「日本特有のはかなさ」をかたちにすることでした。はかない感覚を封じ込めたプロダクトによって、イタリアの地で空間化されるストーリー構築を皆がイメージするようになりました。
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デザインスタディ展開中 |
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「フラワーベースと時計」
“花びらが舞い落ちる風景や花が風でそよぐ姿”を皆が抱く美しくはかない感覚としてかかげ、それを表現するフラワーベースのデザインが始まりました。同時に、“人の気分や気持ちによって、時が長く感じたり、短くも感じること”に対し共通のはかないイメージを抱いた結果、それを表現できる時計のデザインもスタートしました。又、これらと連動していく空間自体も、どのように表現すべきか思考を重ねていきました。
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モックアップで検証 |
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「工場検収と写真撮影」
デザインが決定し、プロトタイプや展示台が作られはじめた時、既に3月に入っていました。工場で幾度か確認を行い、完成後すぐにプレス用の撮影、そして一気にミラノへ輸送手続きをするという怒涛の日々が過ぎ、全てが終わったのは出国の一週間前でした。デザインを考えると同時に、このように海外で展示するのに必要な準備やプロセスを踏むことも、私たちにとっては大きな経験となりました。
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工場にてチェック |
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「いざ出陣」
プレス用カタログなど手持ちの荷物準備を出発日まで使って行い、バタバタの状況で出発することに。到着して次の日15日からローフィエラのサローネサテリテ会場を視察しました。会場はとにかく広大で、1km以上続く長い通路の両脇に、企業ブースやユーロルーチェ会場がひしめく様に並んでいました。そこを抜けて最終地点がサテリテ会場となっていました。無事私たちのブースを発見し、一安心。翌日の16日から早速準備を開始しました。
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どこまでも続きそうなローフィエラ会場通路 |
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「準備」
荷物も無事に届き、本当に一安心。空間はブースのセンターに高さ300mmの大きな天板を5枚繋げて配置しました。さらに幅1000mmの黒幕をぐるりと囲むようにブース上部から垂らしました。これは、日本の文化的背景でもある「視点の低い生活」を意識した空間構成としました。そして、展示物を乗せる白い天板がより浮き立つように、黒いカーペットをブース全体に敷きました。
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到着した荷物と黒幕を張るシーン
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