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2004ミラノサローネ特集
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すでに世に出ている作品のリモデル版がいくつか発表されていました。オリジナルが発表されてから40年、50年と経っていても、新しくお目見えした作品は、時代を超えてかたちの美しさそのものを感じさせます。

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ZANOTTA社から出た 《Spluga bar stool》。オリジナルは1960年代にミラノにあるパブSplugenのためにカステリオーニ兄弟がデザインしたもの。今回はフット・レスト部分を加えての登場である。プレス資料より。

クリスタル、新素材、籐、アクリル、鉄、そして紙など、インテリアに使われている素材も様々です。素材が作品のかたちに影響を与えることもあります。例えばクリスタル。フランスのクリスタル・メーカー、バカラによる2年ごとのプロジェクト 『ランコントル・コレクション』はその美しさに目を見張りました。

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《Krasnaya Ploched》 赤の広場という名の水差し。プレス資料より。

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《Piazza San Marco》サンマルコ広場。この状態だと花瓶に、そして上下ひっくり返すとキャンドル・スタンドになる。プレス資料より。

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《Place Vendome》 ヴァンドーム広場。クリスタルの取っ手があしらわれている。プレス資料より。

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《Sahtel Bourj》サーテル・ブール。ルビー色のオブジェはヒラウチワサボテンをイメージしたもの。プレス資料より。


前回2002年はEttore Sottsassが、そして2004年の今回はWilliam Sawayaが手がけました。職人たちの高い技術力と経験豊かなSawayaの 「クリスタルで再現できるのか?」 というほど複雑なデザインがぶつかり合い、見事な作品が世に出されました。それらを目にすることができるのは観客にとっても貴重な経験になります。
Sawayaはそのプロジェクトのオファーを受けたとき、非常に強いモチベーションや喜びを感じていたようですが、こう書き残しています。「初めてバカラの工場を訪れたとき、ほんの一部に完璧でない部分があるために容赦なく壊されたグラスの山を見つけ、自分が引き受けることにした責任の重さ、約束の真剣さを改めて知った。」デザイナーが仕事を進めるうえで、常に直面する不安の一部をのぞかせたようで興味深いコメントです。

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《Shinjuku Gyoen》 こちらが新宿御苑。プレス資料より。

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《Times Square》 タイムズ・スクエア。ピッチャー本体の傾きと取っ手の微妙なかたちはまるで彫刻のようである。プレス資料より。

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《Trafalgar Square》 トラファルガー広場。Sawaya & Moroniショールームの2階での展示は、作品にスポットをあてながらデッサンを配するという楽しいものだった。

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ここからは、さまざまな素材を使った作品をご紹介。紙を使った大きなテーブル 《1mm PAPER TABLE》 のデザインは山田佳一朗。プレス資料より。


作品名は世界中の神話的な場所や遺跡からつけられているのですが、銀とクリスタルを組み合わせた作品は完成度も高く、《Shinjuku Gyoen》 という名前を見つけたときは感動しました。
この作品と 《Trafalgar Square》 は「Sawaya & Moroniのために限定制作された」 とパンフレットに書いてあるため、たぶん1点か2点しか作られていないのではないでしょうか。残る5点の作品はいずれも「世界限定12ピース」だそうです。

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driade社から出ていたのは 《OBJECT PERDU》。1951年に発表されたGio Pontiの 《スーパー・レッジェーラ》 をほうふつとさせる。デザインはPhilippe Starck。プレス資料より。

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2kg以下という超軽量を実現するため宇宙科学分野で使われる新素材カーボン・ファイバーを初めて使用した椅子 《OSCAR BON》。driade社から。デザインはPhilippe Starck。新しいデザインながらも彼らしさが出ている作品。プレス資料より。

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driade社から籐の作品が出ていた。《FLO LITTLE TABLE》 デザインはスペイン出身のPatricia Urquiola。彼女も人気デザイナーの一人として、Moroso社やKartell社、そしてB&B社などにデザインを提供している。プレス資料より。

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同じく 《FLO CHAIR》。模様の楽しさに加えて、バランスが絶妙。プレス資料より。

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籐といえば、サテリテでひときわ大きなランプに出会った。《Superlamps》 は高さが2.5mくらいあった。大きすぎると、インテリアというよりは彫刻のように見える。デザインはオーストラリアのdarcyclarle。プレス資料より。

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《Corallo》 はスチール・ワイヤーを手で曲げて一脚一脚作るため、それぞれ違った表情をもつ。名前の通りサンゴの色で仕上げられている。デザインはCampana兄弟。Edra社は同社のアート・ディレクターであるMassimo Morozziが静かな水族館をイメージして展示していた。プレス資料より。



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