ミラノサローネ特集 さまざまな企業やデザイナーの出展情報や見どころを紹介
MAGIS Salone del Mobile 2013
コンスタンチン・グルチッチのソファ「Traffic」ほか多岐にわたる作品が出そろったマジスのサローネ新作発表
2013/05/08
JDN編集部
例年よりブース面積を広げて展開した今年のマジスは、コンスタンチン・グルチッチ、ロナン&エルワン・ブルレック、ハイメ・アジョン、フィリップ・スタルク、ステファノ・ジョバンノーニ、ロン・アラッド、深澤直人、マルセル・ワンダースらスターデザイナーらの新作の数々で他社を圧倒。会場構成もグルチッチが担当し注目を集めた。
マジス初のソファコレクションは、コンスタンチン・グルチッチの「Traffic」
今回マジスは、初めてのソファコレクションをコンスタンチン・グルチッチとともに開発。「気取らないシンプルなソファ」をデザインコンセプトに「Traffic(トラフィック)」シリーズを発表した。細いスティールロッドワイヤーとボリュームのあるクッションの組み合わせが、カジュアルで心地よいソファだ。Trafficと言う名は、自由自在に伸びるフレームの形状が、活発に車が行き交う交通網を思わせるところから、グルチッチ自身が命名した。
さらに、マジスから初めて作品を発表したのが、若手デザイナーGiulio Iacchetti(ジュリオ・ヤケッティ)と、Floris Hovers(フローリス・ハーバーズ)。
イタリアのインダストリアルデザイナー、ジュリオ・ヤケッティは、発砲ポリプロピレン(EPP)製のブックシェルフ「EUR(エウロ)」を発表。発泡スチロールと見た目や質感は似ているが、より耐熱性・耐油性に優れているのでキッズ用の家具にも適している。3種類のパーツを積み木のように組立てて構成。簡単に解体することもできる。EURとはローマにある有名建築物で、別名「Square Colosseum」。半円型の開口部が印象的なこの建物をモデルにデザインされた。
オランダ人インダストリアルデザイナー、フローリス・ハーバーズの作品は、ミニカー「Archetoys(アーキトイズ)」。工場用のパイプをカットし溶接しただけのシンプルな作りなのに、非常に特徴をとらえていて精巧だ。もともと彼の事務所で手作りし、オランダのマーケットで売っていたものがマジスの目に留まり、商品化へとつながった。
その他にも、一昨年からマジスのレギュラーデザイナーに名を連ねたフィリップ・スタルクによるテーブルやキッズ家具、ロナン&エルワン・ブルレック、ハイメ・アジョンらの商品がブースをにぎわせた。素材や用途も多岐にわたる新作に、マジスの新しい挑戦が感じられる。
MAGIS Salone del Mobile 2013 開催概要
開催期間 | 2013年4月9日(火)~ 4月14日(日) |
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会場 | Fiera HALL20 STAND C15-D12 |
公式サイト | http://www.magisjapan.com/ |
MAGIS(マジス)
1976年に設立されたイタリアの家具・家庭用品メーカー。世界で活躍するデザイナーを起用し、その斬新なアイデアとデザインで世界中から高い評価をえている。ニューヨーク現代美術館やパリ国立近代美術館など、世界のミュージアムに永久保存されている商品も多い。「日常使いの製品にこそ、優れたデザインを」をテーマに、独創のデザインを最新の技術で製品化している。
http://www.magisjapan.com/