第98回山本秀夫(プロダクトデザイナー)
[桐山登士樹の推薦文]
山本秀夫さんから現在松屋の日本デザインコミッティーで開催中「断面A-A 山本秀夫のプロダクトデザイン」のご案内状をいただいた。記憶は薄れたが最初にお会いしたのは十数年前だったと思う。改めて、今回紹介するデザインを見るとその熟成度に驚いた。無印のものなど日常気がつかず使用しているものも多かったのだが、ぶれのないフォルム、醸し出す存在感はプロ中のプロの仕事である。今回の展覧会担当の佐藤卓さんは「優れたプロダクトは、多くの意味が美しい断面に集約されています。」と書かれているようにフォルムの断面は図面以上に細部をさらけ出すことである。その度量と自信が成熟したデザイナー山本秀夫さんの存在感そのものである。今月16日まで開催さているので是非、足を運んで欲しい。

山本秀夫 / Hideo Yamamoto
プロダクトデザイナー
有限会社オッティモ 代表取締役
http://www.ottimo-d.com
1980年、多摩美術大学デザイン学科を卒業後、ヤマハ株式会社デザイン研究所、株式会社エイペックスを経て1989年、有限会社オッティモを設立。
主な仕事は「丸ビルのトイレ」、「無印良品」のプロダクトデザインなどの他に、「戸畑駅南口再開発」ストリートファニチュアのデザイン、「Gマークコレクション展」展示デザイン、「丸の内地区サイン計画」のデザインマニュアル策定とデザイン、「丸ビルサイン計画」および「丸の内駐車場サイン計画」のデザインなどがある。
Gマーク受賞作品は20点以上。
1996年から現在まで多摩美術大学生産デザイン学科非常勤講師。
2007年、松屋銀座デザインギャラリーにて「断面A-A・山本秀夫のプロダクトデザイン」展。