第75回大友 学(デザイナー)
[桐山登士樹の推薦文]
ここで紹介するデザイナーは50歳以下、これから表舞台に出るであろうと思うデザイナーに焦点を当ててきた。この6年間の連載で、日本のデザイン界の一翼を担うデザイナー達の顔ぶれが見えてきた。まだまだ紹介しきれていないが、新たな仕掛けを企てたいと考えている。さて、今回紹介する大友学さんは、これからのデザイナーである。声をかけたら「まだ早くないですか?」と、なんとも謙虚な答えが返ってきた。しかし、大友くんのデザインは、ここ数年見てきた。深く話すことは無かったが、私が企画するイベント等に顔を出してくれる一人である。最近、富山のコンペの入賞作ガムフックがアッシュ・コンセプトから商品化された。おめでとう。不思議に程よく力の抜けたデザインで受ける側を楽な気分にさせてくれる。
今回紹介する7つのデザインの共通項はご覧いただき感じていただけると思うが、まだまだ未開拓の分野を含めこれからやることは多い。例えば、張り詰めたデザインを求めたらどんな料理をしてくれるであろうか。必要以上に自分をアピール必要は無いが、存在や可能性をアピールすることは大切である。頑張って欲しい。そんなアノニマスなベールを剥ぎ取ることが私の役目と化してきた。

大友 学 / Gaku Otomo
[プロフィール]
1978年 東京都生まれ
専門学校卒業後、家具設計デザイン、インテリア設計、店舗プロデュースグラフィック会社を経て
2001年9月よりプロダクトデザイン、グラフィックデザイン、アートディレクションを中心にフリーで活動中。