桐山登士樹が選ぶ 注目のデザイナー

第67回ナガオカケンメイ(デザイン活動家)

  • MOTIONGRAPHICS EXHIBITION
  • SEVEN
  • USED G
  • SAMPLING FURNITURE
  • D&DEPARTMENT PROJECT
  • VISION'D VOICE
  • KARIMOKU60
  • 60VISION

[桐山登士樹の推薦文]

ナガオカケンメイさんは次世代デザイナーの目標であり、淀んでいたデザイン界に一石を投じた獅子である。特に2000年には、世田谷区奥沢に「D&DEPARTMENT PROJECT」を開業し、それまで商品価値を失い倉庫に眠っていた過去の良品を探し出し、ふたたび生命力を与え蘇らせた。その代表例がカリモクの応接セットである。このデザイナーの領域を超えた活動は、安価なものを大量に製造販売する時代に警鐘を鳴らした。新しいデザイン創造に追われるデザイナーや経営者にとって、ナガオカ氏の行動は、正反対の軸からのアプローチであった。また、こうしたアプローチを欲している生活者が多くいることを自身がよく知っていた。
先日久しぶりに、私のオフィスにシュークリームを持参して現れた。Dデパのカフェでも人気のシュークリームである。互いに多忙極まる身ゆえ、これまで立ち話が多かったが、最初にお会いした17年ぶりにゆっくり話しをした。例えるならば、登山家の宿命として踏破する山がある限り登り続けなくてはならない。それが選ばれた人間の生き様でもあり自身の夢でもある。人生の折り返し点である40歳を目の前にしたナガオカ氏は、さらに高く険しい山を踏破してくれると私は信じている。


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ナガオカケンメイ

ナガオカケンメイ / Kenmei Nagaoka

1965年生まれ 90年日本デザインセンター入社、翌91年、原デザイン研究室(現 研究所)設立に参加
97年、モーショングラフィックス展を企画、以後4年間開催、
同年、映像とデザインの可能性を追求する集団「DRAWING AND MANUAL」を設立
2000年には、デザインと消費を考える場「D&DEPARTMENT PROJECT」をショップの形態で開業(東京店・世田谷奥沢  大阪店・南堀江)
03年には、その活動に対しグッドデザイン賞川崎和男審査委員特別賞を受賞
廃材と廃材で制作する家具「サンプリングファニチャー」や、廃番になったGマーク商品を売り直す「USED G」、作り手の声のCDレーベル「VISION'D VOICE」、60年代の企業価値がこもった廃番商品を売り直し、
ブランドを見直すブランドとしていく「60 VISION」など、デザインを軸とした発想活動を展開している。


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