第55回佐藤 徹(デザイナー)
[桐山登士樹の推薦文]
佐藤さんは何時会っても、にこやかにデザインを楽しんでいる様に見える。その押し付けのない存在感が魅力的な人である。94年の富山のプロダクトコンペティションで初めて顔を合わせたが、応募されたデザイン(目薬容器)の印象が強く、その後の動向が気になっていた。当時在籍していた三菱電機を退社されて、現在は母校日本大学で教えている。デザインはクリーンで、清潔感が漂う。今年ミラノサローネに発表した作品は、02年の旭川国際コンペの入選作で、審査員の喜多俊之さんのアドバイスに沿ってモディファイされたという。佐藤さんのように若く、可能性をもったデザイナーは、こうした先輩や年長者の助言が役立つ。自分の反対側にいる刺激的な人との様々な経験が大切な時期だと思う。次代も担うデザイナーとして大きく羽ばたいて欲しい。

佐藤 徹 / Toru Sato
[略歴]
1968年 | 新潟県生まれ |
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1991年 | 日本大学芸術学部美術学科インダストリアルデザイン専攻卒 |
1991年~99年 | 三菱電機デザイン研究所勤務 AV機器、産業機器、携帯電話のデザインを担当 |
1999年~ | 三菱電機退職 現在日本大学芸術学部デザイン学科専任講師 |
2001年~ | デザインユニットN.O.L(New Ordinary Life)結成 |
[賞歴]
1994年 | 名古屋国際デザインコンペ グランプリ |
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1994年 | デザインウェーブ富山 部門最優秀賞 |
1997年 | 川崎製鉄デザインコンペ 部門優秀賞 |
2002年 | 旭川国際家具コンペ 入選 (MRB) |
2003年 | 川崎市産業デザインコンペ 入選(TRC) |
JIDA会員
日本デザイン学会会員
2級建築士