第48回藤田寿伸(デザイナー)
[桐山登士樹の推薦文]
暮れの喧騒から離れ、久しぶりにパリで気ままな時を過ごしている。いままで先端デザインやトレンドばかり追いかけていた時間とはちょっと距離を置き、静かに過ぎ行く時間の流れを楽しんでいる。こんな時間を藤田寿伸さんはイタリア留学時代に味わっていたのかと想像した。それというのも今年の10月、吉祥寺での夜会の際、藤田さんがイタリア各地をめぐり描いた水彩画を拝見した。本人は学生時代の貧乏旅行の際に描いたものだと言われたが、丹念に描かれた絵から藤田さんの時間に対する観念がうかがい知れた。自然を素直に受け入れる時間と目が、デザイナーには、最も必要なことを再認識する機会であった。その後、今回紹介させていただく照明器具のデザインや家具、グラフィックの資料が届いた。改めて眺めて見ると、藤田さんは実直で多彩な方である。これから脂の乗る年頃、あの時見た絵のように風合いのデザインを発してくれることを期待したい。

藤田寿伸 / Hisanobu Fujita
[略歴]
| 1965年 | 東京生まれ |
|---|---|
| 1988年 | 多摩美術大学立体デザイン科卒業後、照明器具メーカーにデザイナーとして勤務 |
| 1993年 | メーカーを退職、イタリアに渡る |
| 1994年 | ミラノ・ドムスアカデミーマスターを修了 |
| 1995年 | デザインスタジオ・イタルフォルム(ミラノ)に参加 |
| 1997年 | 東京にフジタデザイン設立 |
| イタルフォルムとのコラボレーションを継続しながら | |
| フリーランスデザイナーとして国内外のデザインワークを開始 | |
| 現在に至る |
[展覧会]
| 1994年 | “DOMUS ACADEMY MASTER CORSE EXHIBITION” a Milano |
|---|---|
| 1995年 | Milano Fashion Exhibition - space and lighting design |
| 1999年 | “あかりメッセージ1999” JIDAライティング研究会企画 |
| “暗いあかり展” 10人の照明デザイナーによるあかりのデザイン | |
| 2000年 | “あかりメッセージ2000” JIDAライティング研究会企画 |
| “MYPRODUCT-2 at OZONE” デザイナーオリジナルプロダクト展 | |
| 2001年 | “Human Product at OZONE” 新潟・燕三条地場産業との製品研究 |
| “STILL LIFE” 和紙と古材の家具・照明器具(個展) | |
| “POLY-SITE 2002 June Work in Progress” | |
| “イタリアとマナブ展” イタリアで学んだデザイナー展 | |
| “あかりメッセージ2001” JIDAライティング研究会企画 | |
| “POLY-SITE 2002 Oct.” | |
| “Creator's Site at OZONE” デザイナーのホームページ展 | |
| “POLY-SITE Extra: Creator's Site at OZONE” | |
| 2002年 | “カミノシゴト” at OZONE 美濃手漉き和紙とのコラボレーション |
| “POLY-SITE 2002 Base-Mental” | |
| “POLY-SITE Extra : Reali-tea at OZONE” お茶をテーマにしたインスタレーション | |
| “暗いあかり2002” 10人の照明デザイナーによるあかりのデザイン | |
| “POLY-SITE 2002 Ex-habit” | |
| “POLY-SITE Extra : 感覚アンテナ展” | |
| “TOKYO DESIGNER'S WEEK 2002 実験家具展” | |
| “Book Mark Cafe at OZONE+Kiss Cafe” | |
| “ケイタイあかり展 at OZONE” LEDを使った新しいあかりの提案 | |
| “Heart of illum.” at 東京デザインセンター・ガレリア | |
| 2003年 | “カミノシゴト Vol.2” at OZONE |
| “あかりメッセージ2002” |
[連絡先]
FUJITA DESIGN Lab.
藤田寿伸
〒157-0066 東京都世田谷区成城7-29-10
03-3482-2740 (tel/fax共通)
e-mail fujita@fdl-italform.net





























