第33回岩崎一郎(プロダクトデザイナー)
[桐山登士樹の推薦文]
約10年前、岩崎一郎さんの存在を知った。当時は、デザインの可能性を求める実直でファイト溢れる好青年であった。当時購入した岩崎シェルフは、今でも我家の玄関に置かれている。その後、中小企業とのコラボレーションによって生み出された商品を見る機会があったが、当人も満足しているデザインではないな、と思った。そして、昨年の東京デザイナーズブロックで再度、岩崎デザインに出くわした。評価の高い「MUTECH」の電話機である。あらためて眺めてみると、この十年は彼のデザインを固める時間に費やしたことが理解できた。今回紹介するデザインは、美しく、軽やかでエッセンスが効いている。10月10日から始まる東京デザイナーズブロックで顔を合わせる機会があったら、これからの10年について聞いてみたくなった。

岩崎一郎 / Ichiro Iwasaki
[略歴]
'65年 | 東京生まれ |
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ソニー(株)デザインセンター勤務後、渡伊 | |
'95年 | イワサキデザインスタジオ設立 |
プロダクトデザインの分野をメインに活動 |