第23回水 ともこ(デザイナー)
[桐山登士樹の推薦文]
07年最初のデザイナーは、水ともこさんのデータを更新することにしました。23回目に紹介してからすでに6年が経過しました。前回のデザインと今回のデザインを比較すると、やはりデザイナーとしての成長が感じられる。月日は人を育て、人を成熟させる。同時にどんな環境で、何に悩み、何に刺激され、何を目標としてきたか、その人間性が反映される。水さんの周りには、アンドレア・ブランジを初め偉大なデザイナーがたくさんいる。また、イタリアの経済不況、産業変革のど真ん中でデザイン活動は大変難しく局面に直面している。しかし、水さんには、ミラノで20年実践している強さがある。また、アクリル樹脂の可能性を引き出すデザイントライアルによって、水デザインの安定感が増した。こうした軸が定まったことによって、それ以後の周辺デザインに良い効果が出始めている。もともと馬力のある方だけにまだまだ突き詰めて欲しい。

水 ともこ / Tomoko Mizu
mizu creative design lab
via mameli,3 20129 milano IT
t / f : +39.027010.9655
m : 333.5958.086
e : tomoko_mizu@fastwebnet.it
[経歴]
日本では(株)セイコーにて、インダストリアルデザイナーとしてスタートを始め、その後インテリアコーディネーターを経験。
1988年にミラノ、ドムスアカデミー(インダストリアルデザインコース)を修了。
アカデミー終了後、イタリア人建築家(フランチェスコ・ニェッキ・ルスコーネ)のアシスタントとして、ザンジバル島(タンザニア)観光開発プロジェクト、ヴィチェンツァ(イタリア)15世紀私邸の改修工事にたずさわる。
その後独立、フリーランスデザイナーとしてオブジェ、家庭雑貨、照明などのデザイン分野だけでなく、商品企画のためのリサーチやデザインコンセプト提案も手掛けている。
参加した数回に渡るグループ展は業界誌にも数多く取り上げられた。