桐山登士樹が選ぶ 注目のデザイナー

第15回芝 桃子(デザイナー)

  • 門柱門扉
  • 茶器
  • ケトル
  • コムニー
  • 鳴き止めグリースのパッケージ
  • エコボトル

[桐山登士樹の推薦文]

芝さんは、とても印象に残るデザイナーである。毎年富山で開催しているプロダクトデザインコンペティションに応募されてこられたケトル(96年度募集課題)は、実に細部に至るまで精巧に吟味された完成度の高いデザインであった。そして、なにより美しい。こんなケトルを使いたい。と正直に思った。しかし、優秀賞に輝いたこのデザインも価格設定や製造メーカーの体力等々の要因でついに日の目を見ることはなかった。その後も、芝さんは芝さんらしいデザインを応募してきてくれるのはうれしい限りだ。
現在は、足立区で仲間と一緒にデザインによる街づくりを積極的に推進している。「なかなかお金にならないんですが…」と、電話の向こうで応える芝さんはあわててはいない。この仕事は根気がいることを知っているからだ。私が芝さんを通じて感じることは、芝さんのような立派なデザイナーがこの国には多く存在していることだ。デザイナーをもっと活かすシステムや環境が整備されれば、この国の将来は明るい。


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芝 桃子

芝 桃子 / Momoko Shiba

シバデザインオフィス
足立区青井3-5-26-424
Tel/Fax.03-5681-4911

[プロフィール]

1958年愛知県豊橋市に生まれる。
1981年京都市立芸術大学美術学部デザイン科卒業。
コクヨ株式会社入社。
ホーム家具部開発課にてリビング家具、学習家具などの製品開発業務に従事。
1988年株式会社ワイエスデザイン入社。
健康機器、情報機器、生活用具などの商品企画、製品デザインを行う。
1994年ワイエスデザインを退社後、シバデザインオフィス設立。
1995年家族の事情により、大阪市から東京都足立区に転居。
1998年地元異業種交流活動の中から、一級建築士善養寺幸子と共同で風大地プロダクツを設立。
環境とデザイン、高齢社会とデザイン、地元産業とデザイン、を模索、活動していく体制を整えつつある昨今です。

[研究活動、賞暦]

1994年近畿地区授産施設商品開発研修会にて、授産施設との共同開発商品を発表。
1995年~大阪府立産業デザイン研究センター主催、エイジレスデザインモデル開発ラボラトリーに参加。高齢社会における製品デザインの在り方の研究を行う。
1995年日本茶茶器国際デザインコンペ大賞受賞。
1996年富山プロダクトデザインコンペ優秀賞受賞。
1998年エイジレスデザインモデル開発ラボラトリーにて、デザインモデルの開発事例を発表。

門柱門扉 1
茶器 1
ケトル 1
コムニー 1
鳴き止めグリースのパッケージ 1
エコボトル 1