第132回中山英之(建築家)
[桐山登士樹の推薦文]
中山英之さんの作る建築は、お施主さんだけが手にする事のできる宝箱のような自由が広がる解放区だ。建築の壁を越えて、内外、内内に日々発見があり、空間に優しい空気と時間が提供される。今回紹介する作品に添えられた絵の様に、じゅわーと平和な気分に誘ってくれる。ファッションセンスは建築界の中でも一二を競うシャレもので、その存在は次代を担うリーダーに相応しい。ただ30代の建築家は有能な人材が多いだけにアントンとはしていられない。しかし焦りは禁物。誰にも負けない概念を超えた発想力とキャラクターがある。たぶん一作一作毎にその完成度は増し、独自の世界観を作り上げていく建築家だと信じている。今は建築に夢中だが家具やプロダクツも見てみたい、そんな建築家だ。

中山英之 / Hideyuki Nakayama
[略歴]
1972年 | 福岡県生まれ |
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1998年 | 東京藝術大学建築科卒業 |
2000年 | 東京藝術大学建築科大学院修了 |
2000~07年 | 伊東豊雄建築設計事務所 |
2004年 | SDレビュー2004鹿島賞 |
2007年 | 第23回吉岡賞(現・新建築賞) |
中山英之建築設計事務所設立 | |
2008年 | 第1回六花の森Tea House Competition最優秀賞 |
2008~09年 | 東京電機大学非常勤講師 |
現在、東京藝術大学、昭和女子大学非常勤講師