東京・奥渋谷に位置する富ヶ谷に、2017年7月にオープンしたショップとギャラリー＆オフィスを併設する「KIHARA TOKYO」で、企画展「有田HOUEN－有田四様－」が開催される。

有田焼を語る上で欠かせない代表的な4つの様式、「初期伊万里様式」「柿右衛門様式」「鍋島様式」「古伊万里様式」。「有田四様」は、使う色や構図など表現方法に決まりごとがあるこれらの様式を踏まえながらも、現代の生活に調和する新たな有田焼の創出を試みたシリーズだ。シンプルでモダンな陶磁器デザインを、産地商社ならではのネットワークを生かし、職人技を見極め提案するブランド「KIHARA」が、本格的に外部のデザイナーを起用した初プロジェクトである「有田HOUEN」の3rdシリーズとして2011年に発表され、以降KIHARAを代表する商品群のひとつとして多くの人に親しまれている。

素朴で温かみのある「初期伊万里様式」、濁手（にごしで）と呼ばれる乳白色の生地に赤を基調とする優美な色彩の「柿右衛門様式」、佐賀鍋島藩の技術の粋を結集した精微な絵付けの「鍋島様式」、バロック・ロココ調の絢爛豪華な「金襴手古伊万里様式」、それぞれの伝統様式と現代のデザインを掛け合わせた新旧の融合を、ぜひお楽しみいただきたい。