実はこの日は会社の研修でした。JDNにも、たまにそういうことがあるのです。そんな日に限って、プレビューやパーティが集中し行きたいところは山盛り。とはいえ、さすがに全部は無理です。この日は移動ルートを考えた結果、19時から21時半の2時間半で6つの展示を回らせていただきました。
・アレキサンダー・ジラード展-彼の独創的なビジョンが生み出した世界
・FORMAX NEW COLLECTION 2016
・トーヨーキッチンスタイル
・パオラ・ナヴォーネ pop up shop
・OPENNESS 器はひらかれている TEPPEI ONO
・TRANSCENDING TIME The Kaari collection by Artek 時を越えて、受け継がれるもの
アレキサンダー・ジラード展-彼の独創的なビジョンが生み出した世界
会期:11月7日まで
会場:ハーマンミラーストア
ミッドセンチュリーの立役者の一人であるアレキサンダー・ジラードの展示。ちょっとしたミュージアムと言えるほどのボリュームです。ジラードは、チャールズ・イームズとジョージ・ネルソンからハーマンミラーに招かれて、テキスタイル部門を設立しました。名作家具を残したイームズやネルソンと比べると知名度は低めなのかもしれませんが、その図案や色彩は多くの人の印象に残っているのでは。ミッドセンチュリーは一つのスタイルとして定着していますが、15年ほど前のブームと言える状況を知らない方には特に新鮮でしょう。ちなみに東京都美術館でイームズ・デザイン展が開催されたのは2001年のことでした。

「アレキサンダー・ジラード展-彼の独創的なビジョンが生み出した世界」ちょっとしたミュージアムといえるボリュームです!
FORMAX NEW COLLECTION 2016
会場:エスティック, フォルマックス表参道
藤森泰司さんと安積伸さんがソファ、テーブル、サイドボード等の新作を発表されていました。藤森さんにはソファと椅子のデザインの比較をお聞きすることができました。精緻にデザインを追い込むことができる椅子と違い、クッションで構成されるソファはおおよその形も似通ってきますので、個性を出すには椅子とは異なるご苦労があるそうです。安積さんには外国にいるからこそ見える日本ならではの家具のあり方をお聞きしました。今回のソファとテーブルは、掘りごたつのようなダイニングとリビングが混ざったような感覚が新鮮なのですが、これもその一つとのこと。

「FORMAX NEW COLLECTION 2016」ソファは椅子よりも個性を出すことが難しいと思います。藤森泰司さんのこのソファは背面のスリットがアクセントに。加工の合理性とたわみという機能的な背景もあります

「FORMAX NEW COLLECTION 2016」新作のテーブルと掘りごたつのような感覚のソファに座る安積伸さん。出入りが楽なように、テーブルの天板は斜めに移動します
トーヨーキッチンスタイル
会場:トーヨーキッチンスタイル 東京ショールーム
キッチンを中心にした新たなライフスタイルを積極的に提案するトーヨーキッチンスタイル。吉岡徳仁さんによる透明なキッチンが発表されました。

トーヨーキッチンスタイルにて、吉岡徳仁さんによるとても大きく透明なキッチン、キッチン下収納に露出を合わせたので白飛びしていますが、上面にはシンク、IH等が設置されています
パオラ・ナヴォーネ pop up shop
会期:11月3日まで
会場:CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex 1F
インテリア界のトレンドセッターであり、GERVASONIのアートディレクターでもあるパオラ・ナヴォーネがこれまでに手がけた様々なアイテムを、ブランドの枠を越えて集めたpop up shop。鮮やかなブルーを基調にまとめられたインテリアが新鮮です。

「パオラ・ナヴォーネ pop up shop」充血した目は眠いけど眠れないのでしょうか、ベッドルームの壁紙というのがシニカルなユーモアですね
OPENNESS 器はひらかれている TEPPEI ONO
会期:11月17日まで
会場:CIBONE Aoyama
陶芸家である小野哲平さんの展示。静かですが、強さを感じる陶器の数々。なんと800点もの作品が集まっているとのことです。

「OPENNESS 器はひらかれている TEPPEI ONO」そのボリュームには圧倒されます
TRANSCENDING TIME The Kaari collection by Artek 時を越えて、受け継がれるもの
会期:11月3日まで
会場:CIBONE Aoyama
アルテックが、ロナン&エルワン・ブルレックとコラボレーションして開発した「カアリ」シリーズ。椅子に比べるとテーブルの形状にはバリエーションが少ないのですが、そこに一石を投じる脚の形状に注目です。

「TRANSCENDING TIME The Kaari collection by Artek 時を越えて、受け継がれるもの」構造が気になるのでこんなアングルになりました
青山はやはり歩いて回る街ですね。雨が降っていると辛いのですが、今年のデザインウィークは天気に恵まれています。10月24日からはいよいよTOKYO DESIGN WEEKとAnyTokyoが始まります。