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夢みる美術館計画 ワタリウム美術館の仕事術
美術館を知ればアートはもっと面白くなる
ミュゼアムをミュゼアムとして生かすことに生涯を賭けた人がいる。腰のひけたはずの人が、絶大なファンになってしまうマジックのようなミュゼアムがある――磯崎新(建築家)
これほど独特の美術館が、あんな大胆な実験をし続けて、こんなに愛されてきたなんて、東京文化の奇跡というべきだ。――松岡正剛(編集工学研究所所長)
ワタリウム美術館が日本でも珍しいプライベートの現代美術館として開館したのは1990年。以来22年に渡って100以上の展覧会、400本以上の各種ワークショップ・講演会、アウトリーチ・プロジェクトを実現してきた。本書は企画展のためのリサーチやコンセプトメイキングにはじまり、アーティストやキュレーターとの対話、展覧会実施にあたってのオペレーションやマネジメント、現場スタッフや協力者たちの情熱など「現代美術館のリアルな舞台裏」をはじめて伝えるもの。最前線の表現者たちと共にはたらき、いまだ名付けられていない未知の可能性がフォルムをあらわす瞬間!その奇跡の現場からのワクワクドキドキするようなレポート。
【目次】
ワタリウム美術館所蔵作品と展示風景
はじめに
01 美術空間を建設する
マリオ・ボッタ
02 海外キュレーターに展覧会づくりを学ぶ
ハラルド・ゼーマン/ヤン・フート/ジャン=ユベール・マルタン
03 アーティストの魅力を引き出す
キース・ヘリング/草間彌生/カールステン・ニコライ/Chim↑Pom
04 写真を展示する
「歴史の天使」展/福原信三、福原路草/アウグスト・ザンダー
05 建築展で目指すべきこと
カルロ・スカルバ/イサム・ノグチ、ルイス・カーン/ルイス・バラガン/藤本壮介
06 屋外展でアートはさらに拡大する
「水の波紋95」展/「サイバー東京ラリー」/「たねを育てる」展
07 思想を展示する
ダライ・ラマ14世/南方熊楠/ルドルフ・シュタイナー/バックミンスター・フラー
08 庭と日本文化の再発見
伊東忠太/岡倉天心/ブルーノ・タウト/重森三玲
09 アートが子どもたちにできること
「アート一日幼稚園」/「アート一日小学校」/レッジョ・アプローチ/ハイスクール・バウハウス
10 アーティストとの交流
アンディ・ウォーホル/ヨーゼフ・ボイス/ジョン・ケージ/アレン・ギンズバーグ/ナム・ジュン・バイク
あとがき
ワタリウム美術館展覧会リスト