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パナソニック電工株式会社は、2009年4月22日から27日までイタリアで開催されるミラノサローネ期間中、当社デザイン部主導のもと、世界的に活躍するデザイナー陣とのコラボレーションによるインスタレーションをミラノ市内のギャラリーにて出展しています。その様子をいちはやく速報としてお届けいたします。 TEXT:介川亜紀
「ミラノサローネ」期間中2008年に引き続き、パナソニック電工がミラノ市内で展示を行うと聞き、会場を訪ねた。
昨年からのテーマ「(standard)3」を継承し、「リラックス」をコンセプトとした。場所は昨年の会場から徒歩で5分ほど離れたところ、やはり街の中心部だ。今回の展示の魅力を引き出すため、会場となる建物を慎重に吟味したのだという。
「ミラノサローネ」は、家具をはじめ照明、キッチン、バスなどの設備機器メーカーが世界各国から参加する国際見本市のこと。今年は、同会場内で「ユーロルーチェ」という国際照明機器見本市も同時に開催される。期間中、ミラノ市内では、家具や照明、設備機器のメーカーが独自の展示を行うほか、デザイナーが作品を発表するなど、デザインイベントが目白押し。「(standard)3−relax」は、その中のひとつだ。
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【1】ファサード
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【2】ファサード |
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【3】エントランスゾーン |
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【4】エントランスゾーン |
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【5】「3つのアイコン」ゾーン |
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【6】ファサード |
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建物は石畳の細い小道添い。全面ガラス張りのファサードを通して、視線の高さに、無数の丸い照明がリズミカルに並んでいるのが目に入る。それをくぐるように中に入っていくと、まずは、さまざまな種類の照明がオブジェのように並ぶ「3つのアイコン」ゾーン、さらに進むと天井8mもの大空間に至る。こちらは、照明と参考出品のリラクゼーションラウンジャーで構成された「リラクゼーション空間」ゾーンだ。使用された照明はいずれも、4月21日に発売されたばかりの「MODIFY」である。均一で柔らかな光が来場者を包み込んでリラックス感を、リズミカルに散りばめられた真球、半球、円錐台の3種類のシェードがミラノサローネらしい楽しさを演出する。
この空間は、世界的に活躍する3人のクリエイターの手で生み出された。会場構成を担当したのは、マルティノ・ベルギンツ氏。「会場のイメージは光の森。8mもの天井高を生かして、床すれすれや人の頭の位置など、照明の高さを大胆に変化させた。壁面に使用したポリカーボネードが光を映しこんで、空間を美しく演出し、リラックス感を増してくれる」
今回の展示のために、リラクゼーションラウンジャーを手がけたデザイナー、パトリシア・ウルキオラは、「HAORIは、エレガンスを失わずに着心地のよさを感じさせる、日本の羽織のアイディアがモチーフ。また、張り地は、内部のメカを羽織のように包み込んでいます。シャーペイは、中国のシャーペイ犬のように、表面の皮革にシワを寄せました。背もたれを動かすたびに、表情が変わりますよ」
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【7】「3つのアイコン」ゾーン |
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【8】「リラクゼーション空間」ゾーン |
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【9】オープニングパーティー |
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【10】オープニングパーティー |
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展示の主役ともいえる「MODIFY」をパナソニック電工のデザイン部門とともに、3年がかりで開発したのは、深澤直人氏。「社内外の多くの照明を分析し、また、長く使える形状を配慮した結果、この3つの基本形にたどり着いた。シェードのエッジの処理、金具、ケーブルの太さなどにもこだわり、光のクオリティを高めることができた。デザインが確かな技術力に裏打ちされ、実現をみた」。長く使えるデザインも、光源としたLED、蛍光灯が相まって、エコロジーに貢献することも想定のうちだ。
専務取締役の棚橋正雄氏は、「快適な生活とエコロジーを大切にしてモノづくりを行う総合メーカーとして、エンドユーザーの方々に認知されるよう、今後も努力を重ねたい」とコメントを寄せた。
オープニングパーティーには、日本や現地イタリアのメディアが訪れ、約400㎡の会場が人で埋め尽くされた。ミラノサローネでは、年々、LEDや有機ELを使うなどエコロジーを意識した照明器具や、自然環境と人、プロダクトのつながりを意識させる展示が増えている。パナソニック電工は、快適な住空間をトータルプロデュースが可能なメーカーである。照明を含めたすべての製品を絶え間なく提案することで、その潮流をサポートし続けるだろう。
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