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「才能」だけでは、つくれない。

「才能」だけでは、つくれない。

岡本太郎の風化を許せなかった男のプロデュース論

発行 美術出版社
著者 平野暁臣
仕様 A5判 並製 / 200ページ オールカラー
価格 1,890円(税込)
ISBN 978-4-568-50494-1

「才能」だけでは、つくれない。

これからの時代、ものごとの価値を決めるのは、クリエイティブであるかどうか。ただし、「才能」だけでは、クリエイティブなプロジェクトは動かせない。プロジェクトを動かし、成功に導くための5つのメソッドを、岡本太郎記念館館長であり、イベントやディスプレイなど空間メディアのプロデュース活動を行う著者・平野暁臣氏が実例とともにひもといていく。

長年、国際博覧会の日本館や美術館、六本木ヒルズアリーナのプロデュースを手掛けてきた平野氏は、多数のクリエイターや現場のリーダーたちを結びつけ、新しいアイデアを実現するため、プロジェクトベースで活動してきた。記憶に新しいところでは、メキシコで発見された岡本太郎の壁画「明日の神話」を、日本にもってきて一般公開、最終的には渋谷駅に設置した一連のプロジェクトがある。

平野氏が、自身の経験をもとに、今後、どんな分野のプロジェクトリーダーにとっても必要になる仕事の進め方を5つの段階に分けて解説。各章の冒頭に、具体的な行動様式をあげ、実例をもとに語っているので、学生から仕事を始めたばかりのスタッフ、中堅スタッフも実感をもって理解することができる。

「5つのメソッド」
着眼—スジを定める(アイデアの源は個人の経験にしかない。ほか)
布陣—仕組みをつくる(プロジェクトの構造と体制のつくりかた。チーム編成の方法。ほか)
対話—思いを伝える(自分の言葉で語る。協力者にはコンセプトレベルでの共感を誘う。ほか)
展開—戦術を形にする(得意技に持ち込む。得意技はひとつでいい。ほか)
決断—進路を決める(判断精度よりスピードが大事。ロジカルに考えて直感的に判断する。ほか)

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