VOL.7 Collection/2024年春夏

2023

【THEME】
Knit-ware
New Land

いつの⽇か⾒た砂漠の景⾊は、デジタル化が進む現代社会と重なりました。限界の⾒えない、幻想的ともいえる世界。バーチャル空間が現実との境界を押し広げ、その境⽬は⽇々曖昧になっていきます。今、⼈々にとってのオアシスはどこにあるのでしょうか。

VOL.7は、⾃然が持つ複雑な⾊彩、光に透けるマテリアル、そしてまだ⾒ぬ輝かしい未来を想像させるコレクションです。⼈々が描く新しい夢と、⼿触りあるリアリティの混在した⾐服を、Knit-wareとして提案します。

【代表的なアイテム】
■CASCADES
乾いた⼤地に流れ落ちる滝をイメージしたシリーズ。ホワイト、ブラック、ブルー(グレー、ネイビー、ブラック)のストライプは、上から下へダイナミックに太く広がります。肩幅から裾回りまで縫製することなく、3Dプリンターのように出⼒しています。オーガニックコットンと再⽣ポリエステルをミックスした⽷を⽤いて、夏にふさわしい涼しげなボリューム感と⼼地のよいドライタッチを⽣み出しています。

■HYPHA&HYPHA LUCENT
地球に古来から存在する⽣命「菌」を由来とするシリーズは、菌⽷のように枝分かれして広がるストライプ構造のテクスチャから名付けられました。レンチキュラーのように⾒る⾓度によって異なる印象を与えるストライプは、細かい凹凸の編み組織によって作られています。パンツは4⾊の再⽣ポリエステル⽷を超⾼密に編み上げたボディに加えて、膝下の無縫製ダーツが構築的なシルエット⽣み出し、ドレスは透明なナイロン⽷と2⾊のキュプラポリエステルを⽤いて、肌を感じる軽さと奥⾏きを与えます。

■POTTERY ENCHANT
CFCLのアイコニックなPOTTERYシリーズに、半透明のドレスにミラーフィルムを職⼈の⼿で⼀つ⼀つ縫い付けました。バストフレアのドレスは出⼒に2時間、仕上げ加⼯に1時間半をかけてベースを完成させた後、約2,500枚のフィルムを65時間かけてドレスに⼿縫いしています。コンピュータープログラミングと⼿仕事を組み合わせることで、新しいニットウエアの表現を模索します。

CFCL VOL.7 Collection “Knit-ware: New Land”
⾼橋悠介(CFCL代表兼クリエイティブディレクター)

⾼橋悠介(CFCL代表兼クリエイティブディレクター)

1985年⽣まれ、東京都出⾝。⽂化ファッション⼤学院⼤学修了後、2010年株式会社三宅デザイン事務所⼊社。2013年にISSEY MIYAKE MENのデザイナーに就任し、6年にわたりチームを率いる。2020年同社を退社後、株式会社CFCLを設⽴。2021年第39回毎⽇ファッション⼤賞 新⼈賞・資⽣堂奨励賞およびFASHION PRIZE OF TOKYO 2022を受賞。2022年よりパリ・ファッションウィークに参加。
https://cfcl.jp/

Photo:Yosuke Suzuki

2024/7/17 10:00