| 会期 | 2015/10/24(土)~11/3(火) |
|---|---|
| 時間 | 11:00~20:00 |
| 会場 | 増上寺(光摂殿) 東京都港区芝公園4-7-35 地図を開く |
| URL | http://anytokyo.com/2015/ |
今年で3回目を迎える「AnyTokyo(エニートーキョー)」は、文化遺産の増上寺(光摂殿)にて開催されているデザインイベントだ。さまざまな分野を横断する、可能性に満ちたデザインやアイデアが世界から集結した。
今年のテーマは「Diversity & Beauty / 美しき多様性」。すでに生産がはじまっているプロダクトから、実践間近のプロトタイプ、インスピレーションをくれる芸術まで、16組のクリエイターが作品を発表している。

以下、感覚を刺激される作品を一部紹介する。
「THE BIRTH」h220430 / 板坂 諭
建築家でありながらユニークなプロダクトを多く制作する板坂氏の作品は、受精した瞬間に卵子から放たれると言われている微弱な光からインスピレーションを受けたシャンデリア。生命の神秘を身近で感じることにより、一人でも多くの人が生命の尊さについて再認識するきっかけを持てればと制作されたコンセプチュアルなもの。


シンプルなつくりだが、ずっと見ていられるような淡く優しい光を放つ
「Scalar Field of Shoes」脇田 玲
慶應義塾大学SFC教授の脇田氏による、「靴にかかる圧力」を可視化した映像作品。普段、靴のソールについて注目されることはあまりないが、この作品からはソールが作り出す「見えない影響力」を感じられる。目の前にありながらも肉眼では決して見ることのできない複雑で精妙なエネルギーの流れは、シューズデザインへの新しいアイデアや眼差しを提供する。

ソールが作り出す圧力伝播のパターンはまるで植物の成長の様子のようで、普段意識しない足の下にも風景が生成されることに気がつく。脇田氏は、科学とデザインの関わりをテーマに作品を発表しており、昨年は同イベントにて「空気の流れ」を可視化した作品を発表している。

「NUNO」大城健作
ミラノのデザインスタジオでキャリアを積んだ大城氏の作品。NUNOは、馬具の鞍(くら)のような見た目をしたスツール。時間が経つにつれ、味わいが出るタフで高品質なレザーから作られており、ディテールは細部まで丁寧に考えられている。スツールとしてだけでなくオットマンとしても使用することができ、座面を開ければ収納するスペースもある。そのほか3つの作品を展示。

馬具の鞍を彷彿とさせるスツール「NUNO」
「Dye It Yourself -dyed plastic furniture collection-」TAKT PROJECT
吸水性を持つ特殊なプラスチックを「染色できるプラスチック」と解釈して製作した家具のプロトタイプで、テキスタイルのように美しい色の揺らぎや濃淡があらわれることも魅力。ユーザーが思い思いに染色することによって、新しいプラスチック製品の“あり方”の提案になるかもしれない。手がけたのは、デザインファームTAKT PROJECT。


「7 COOL ARCHITECTS」フリッツ・ハンセン
1958年にアルネ・ヤコブセンによってデザインされたフリッツ・ハンセンの セブンチェア。世界的に活躍する建築家がそれぞれの観点からセブンチェアを再解釈し、世界に一つだけのアートピースを手がけた。参加した建築家は、ジャン・ヌーヴェル、BIG、ザハ・ハディド、スノヘッタ、カルロス・オット建築設計事務所&カルロス・ポンセ・デ・レオン、五十嵐淳建築設計、ネリ&フーらの7組。什器を担当したのは、今年のミラノサローネで高い評価を得た建築家・篠崎弘之氏。

ザハ・ハディドの作品

ネリ&フーの作品

各作品の近くには、可愛らしい小さな模型も設置されている
会場内で流れる音楽は、さまざまな音楽をプロデュースし、自身もピアニストであるKan Sano氏が制作した曲だ。ステージに置いてあるピアノを使い、即興でレコーディングしたものだという。音楽までもデザインとして貪欲に取り入れるAnyTokyoには、分野の垣根を超えてさまざまなデザインが集まっている。
10月30日(金)には特許庁主催の「日中韓デザインフォーラム」も開催される。「強いデザイン、美しいデザイン」をテーマに、日中韓のデザイナーたちが熱いトークを繰り広げる予定だ。東京タワーと文化遺産のそばで新たなセンスを体感していただきたい。
