ジャパンデザインネットのトップページ
レポート
ミラノサローネ特集 2009
 ジャパンデザインネット
 レポート
 ミラノサローネ特集2009

ミラノサローネ特集2009 トップページ > MeridiLine レポート 出展者一覧 / バックナンバー

MeridiLine レポーター

MeridiLine
AGI MeridiLine
http://www.meridiline.com/
Antidiva Srl
http://www.antidiva.it/
Takashi Hattori
http://www.hattoridesign.com/

MeridiLine レポート



1 / 1
新時代の家具 ミラノサローネレポート

世界一の家具の祭典、ミラノサローネ。サテリテやフォーリサローネなどミラノ中が大変な盛り上がりを見せる中、本会場において全く新しいコンセプトに基づいた"新時代の家具"の発表が行なわれたのをご存知でしょうか?それはメリディライン(経絡)・セラピーのAGI MeridiLine社とイタリアの家具メーカーAntidiva社、日本人デザイナーの服部高志氏の協同によって生まれたプロジェクト"CULLA-ME(クッラ・ミ)"です。 "CULLA-ME"は人体のバイオリズムと生活のリズムを整えトリートメントするという、全く新しいコンセプトのシーティング・ファニチャーです。それは"理想的なリラックスの姿勢"、"座りの動作"、"経絡とミネラルの効果"に基づき、それらの"機能を追求して生まれたフォルム・システム"はデザイン史上、全く例を見ないものです。

理想的なリラックスの姿勢

理想的な座りの形とは母の腕に抱かれる赤ちゃんの姿勢のようなものです。座り込んだ形でも、完全に横たわった形でもなく、やや斜めに寄りかかったほどよい姿勢です。そしてその姿勢を維持できるのは、元気に絶えず動き続ける赤ちゃんを支える母の両腕のように、体の動きに合わせ常にバランスを取りながらフレキシブルに変化することができる"CULLA-ME"の特殊な構造の賜物です。
 しかも"CULLA-ME"の構造は決して複雑なメカニズムではないのです。シンプルな故に開発が難しく、度重なる試行錯誤の末に得られた動きのシステムは、とても自然で効果的なものです。異なる弾性を持つ画期的な素材の組み合わせがまったく新しい体に合わせた動きを実現しています。
 通常のソファや椅子のように静的なものではありません。"CULLA-ME"自体のダイナミックな動きが、積極的に本当に快適な姿勢をサポートしてくれます。

Antidiva社のスタンド
Antidiva社のスタンド。イタリア人デザイナーDomenico De Palo氏によるライト内蔵の壁面タイルが目をひきます。
今年の展示テーマはBenessere(ベネッセレ)今年の展示テーマはBenessere(ベネッセレ)
今年の展示テーマは"Benessere(ベネッセレ) - しあわせ・健康"。SPA、エステなど"体によい"空間を彩るインテリアに力を入れ開発しました。
スタンドの内部
スタンドの内部。展示作品の問い合わせが殺到しています。
正面から見たCULLA-ME
正面から見た"CULLA-ME"。とてもダイナミックで迫力があります。
座りの動作

日常意識することはほとんどありませんが、座る動作、立ち上がる動作も人体には大変負担の大きいものです。
 "CULLA-ME"では、座りはじめにまずふくらはぎの裏が座面下のボール部に触り、つまり体の後部に支えの存在を感じることができます。脳ではなく体自身が無意識に安心感を得られます。その上ではじめて体がほんとうにリラックスしていると感じることができ自身をあずけることができるのです。また立ち上がる時には"CULLA-ME"の弾力が体全体を後ろから押し、体に負担のかからないシームレスな動作を実現してくれます。
 目まぐるしく変化する現代社会、毎日タイトなスケジュールで働く方、家事をする方、ちょっとしたソファでの休憩、仮眠後、疲れを感じることはないでしょうか。プロダクトにはそれぞれ違った役割があります。"CULLA-ME"の役割は体を直ぐさまリラックスの状態に導き、効果的な休息を促し、そして休息後、素早く且つ無理なく日常ワークに送り出すことです。自然に身体と生活のリズムを整えてくれます。ひざや腰に負担がかからない動きと姿勢はご年配の方にもとてもやさしい今までにないタイプの家具です。

CULLA-MEのホワイトバージョン
"CULLA-ME"のホワイトバージョン、Antidiva社のオリジナリティ溢れる作品が並ぶ個性的な空間です。左に見えるジオメトリックなファニチャーシリーズはGeorge Riedel氏のデザイン。
体をあずけてリラックスする人達
体をあずけてリラックスする人達。とても気持ち良さそうな表情をしています。
座りの動作、シームレスな変化の様子
座りの動作、シームレスな変化の様子。構造体の傾斜角度、柔軟性、表層材の摩擦係数など全てがかみ合って初めて、このように抱きかかえられたような感触になります。
側面からの様子
側面からの様子。それぞれの体に合わせて現れる曲線は体にフィットするのはもちろん、見た目もそれぞれの体に合ったとても自然で美しいものです。
経絡とミネラルの効果

"CULLA-ME"には天然の鉱石(数種類のトルマリン)が使用されています。トルマリンが人体に作用することは古代から知られています。最近では、トルマリンの電気的な特性が体表面の電荷を整流するのではないかとも考えられています。トルマリンをはじめとする天然の鉱石のいくつかは人間が健康体でいる為の体表面の生体情報ネットワーク、経絡と人体の恒常性維持機能の活性化に大きな効果をもっています。メリディアン(エネルギーライン)のセラピーにその鉱物のもつ効果を融合させたMeridiLineセラピーのBio-infomatics理論がこの"CULLA-ME"のデザインの基本となっています。"CULLA-ME"のファブリック表面にはミネラルが原石としてあしらわれ、またインナーのファブリックにはトルマリンを加工した特殊な繊維が使用されています。使用しているトルマリンは半永久的に電気(ピロおよびピエゾ電気)を発生しています。原石は圧力や摩擦、熱により微弱電流を発し、また特殊ファブリック静置状態で同じ微弱電流を発生しています。それらのコンビネーションにより五感にも効果的に人体の免疫力を高め、"恒常性維持能力"に働きかけてくれます。
 山や海、自然に触れて癒される効果は、もちろんメンタルに対して大きなものですが、実際に物理的な効果として存在するのです。

座りのかたちの理想形は母の腕に抱かれる赤ちゃんの姿勢
座りのかたちの理想形は"母の腕に抱かれる赤ちゃんの姿勢"。座り込んでも完全に横たわってもいない状態です。
表面にあしらわれた天然の鉱石(数種類のトルマリン)。機能 = 装飾のサブコンセプトをダイレクトに表現。
表面にあしらわれた天然の鉱石(数種類のトルマリン)。機能 = 装飾のサブコンセプトをダイレクトに表現。
プリミティブな素材、仕様とシステム。シンプルなほど大きな効果をもたらします。
プリミティブな素材、仕様とシステム。シンプルなほど大きな効果をもたらします。
デザイナーの服部高志氏
「こんな座り方もできるんですよ。浮いてるみたいですよね。」とデザイナーの服部高志氏。
機能を追求して生まれたフォルム・システム

人類の座りの歴史は丸太や岩など自然なものに座るかたちから、権力者、シンボルとしての椅子の様式に始まったとも言われています。"CULLA-ME"は、体によいものを追求した結果、遥か歴史を遡り、とても原始的、故に普遍的なものに仕上がりました。"王の椅子"を彷彿させるような特徴的な縦長のスタイリングは壮大な印象を与え、更なる重要性を際立たせます。またステータスとしてのミネラル、それはジュエリーのように、あたかも絵画やフレスコ画や彫刻のような風格さえ感じさせます。舞台ファニチャーや、公共空間で映えることはもちろんです。  またインテリア空間における"CULLA-ME"は一見ボリュームがあると感じますが、体全体を預けることができる家具としては、長椅子のようにスペースを取ることもなく汎用性もあります。また通常のソファ、インテリアとコーディネートされることで、それぞれの役割が明確化し、お互いの価値を高めることでしょう。深く座ろうと思えば通常のアームチェアのようにも座れますので、日常生活にゆっくりと浸透させながら今までにない座りの習慣、新しい価値観を構築していきます。  人体のバイオリズムだけでなく、革新的な家具が少ない近年において停滞しているインテリア・デザインの世界、また不況下で動きの少ないマーケットを少しでも整流させるきっかけとなることが期待されています

Young&Design賞を受賞
ミラノサローネ全体でトップデザイン・デザイナー20を決めるYoung&Design賞を受賞しました。過去の受賞者がアキッレ・カスティリオーニ、マルコ・ザヌーゾ、ヴィコ・マジストレッティ、エットレ・ソットサスなどそうそうたる顔ぶれの由緒ある賞です。
Antidiva社のオーナー、Dino氏とValeria氏
Antidiva社のオーナー、Dino氏とValeria氏。そして今回のプロジェクトをメリディライン・セラピーの見地から導引してくださったAGI MeridiLineのディレクター大西洋史氏。
1 / 1
PAGETOP



トップ ・ レポート | 出展者一覧 | バックナンバー |  お問い合わせ