BUNKA HOSTEL TOKYO(ブンカ ホステル トーキョー)

現代の「日本らしさ」を持ち帰ってもらう、新しいホステルのあり方

デザインコンセプト
担当:藤本信行・菓子麻奈美/UDS株式会社

浅草すしや通り商店街にある築30年の商業ビルをリノベーションし、外国人旅行者をメインターゲットとするホステル「BUNKA HOSTEL TOKYO」をオープンしました。

古き良き日本文化の表層だけをさらうことなく、また過去の日本らしさにとらわれることもなく、日本の暮らしの中でふと感じる「心地よさ」や「清潔感」といった心からのおもてなしに必要な要素に重点を置いています。そこから自然に感じられる「日本らしさ」を楽しみ、持ち帰っていただくという新しいあり方のホステルです。宿泊施設のもてなしとして大切なことは、第一に「清潔感」であると考えました。汚れにくく強度的にも優れた国産タイルが、機能面のみならず清潔感を演出できる素材であるとし、このホステルのキーマテリアルとしました。

そこから生まれたのが、シンボルマークの小さな正方形(グリッド)で構成された円です。“人と人のつながり=縁(円)”をあらわし、円を構成するグリッドは、清潔感・信頼感・安心感の象徴とし、このグリッドを2段ベッドやサインなどのデザインにも展開しています。また、地球の地軸と同じ傾きを持つこのシンボルマークは、地球規模で人とつながっていきたいという「BUNKA HOSTEL TOKYO」の想いを形にしています。

施設は地上7階建て。施設の顔となる1階には、まちに開き、誰でも気軽に利用できる「居酒屋ブンカ」を設けました。さまざまなヒト・モノ・コトが集う、浅草の新たなコミュニケーションの場として、地域に根付いたホステルになることを目指しています。

2階から7階は宿泊施設。多様化する旅行者のニーズに合わせて選択できるよう、2段ベッドドミトリー、1段ベッドドミトリー、水回りを備えた個室のファミリールームという3タイプの客室を備え、女性専用フロアも設けています。宿泊者が自由に利用できるコインランドリーや、共用スペースのダイニングも設けています。冷蔵庫や電子レンジ、トースター、ポットなどを備え、簡単な食事も可能です。

所在地 東京都台東区浅草1-13-5
開業日 2015年12月14日
用途 ホステル
規模 地上7階
ベッド数 128床
付帯施設 居酒屋(49席)、ショップ
敷地面積 244.31m2
建築面積 203.66m2
延床面積 996.55m2
構造 鉄骨造
事業主 株式会社スペースデザイン
企画・設計・運営 UDS株式会社
ブランディング UDS株式会社、高橋理子
アートディレクション・VIデザイン 高橋理子
設計協力 宮崎晃吉、須藤剛 / TANIHA ARCHITECTS
照明デザイン 村角千亜希 / スパンコール
サインデザイン 田中裕亮 / ROWBOAT