IN

座面が左右にも傾斜するワーキングチェア

身体を動かすことを自然に促すオフィス環境とワーキングチェアの重要性を提唱しているウィルクハーンによる、ワーキングチェア「IN(イン)」。一つひとつのパーツに複数の役割を与え、使用するパーツを極限まで減らすことで、快適な操作性、容易なメンテナンス、環境への負担軽減を実現している。

最大の特徴が、三次元シンクロメカニズム“トリメンション”の採用。トリメンションは2009年に発表したワーキングチェア「ON(オン)」で初めて採用された。INのそれは、さらにコンパクトにシンプルに新解釈されたものだ。

トリメンションは、身体に不可欠な動きを着座時も制限しないように、人間の関節のように柔軟な動きをするメカニズム。背もたれと座面に、前後だけでなく左右の動きも組み合わさった回転運動を可能にする。シートは12°から-5°、背もたれは最大28°まで、さらに左右に最大13°まで傾斜する広い可動域を持ち、身体の動きを阻害せずサポートする。対応する体重は45〜140kg。ONでは二本のバネを用いていたトリメンションだが、INでは一本で動きをコントロールできるものを採用している。

また、背もたれと座面を形成する樹脂フレームは一体成形で、場所ごとにグラスファイバーの混合率を変えることで、腰の部分は柔らかくしなやかに、背もたれの部分は固く強度が高い、と場所による柔軟性の違いを実現している。

そして、背もたれのファブリックは、場所によって織りの密度を変えることができる特殊な織り機で作られている。これにより、1枚で背中のそれぞれの部位に最適なサポートを提供することができる。また、水分を含むことで膨張する特徴を持つ繊維なので、濡らした状態で貼り作業を行い、乾かすことで立体的な曲線を描くフレームにフィットさせている。

INは、2015年6月にシカゴで行われた北米最大のオフィス家具見本市「NeoCon2015」にて、Seating:Ergonomic Desk/Task部門でGold Awardを受賞、総合賞Best of NeoConにも最終4候補にまで残った。日本での発売は2015年秋の予定。

ブランド:Wilkhahn

バウハウスに起源を発し、インダストリアル・デザインのみならず、さまざまな芸術分野やカルチャーに世界的な影響を与えてきたドイツデザインの思想。ウィルクハーンはドイツに生まれ、ドイツにはぐくまれたモダニズムの原理をかたくなに守りながら、クオリティにこだわり、イノベーションを追及し続けている。

IN

サイズ W690×D660×H1010-1130×SH400-520mm
価格(税別) 122,000円(予定)

※2015年秋頃 日本発売開始予定