第201回 TAKT PROJECT (デザインファーム)

[桐山登士樹の推薦文]

今月のデザイナーは、TAKT PROJECTと代表の吉泉聡さん。昨年のグッドデザイン大賞のパーソナルモビリティ[WHILL Model A]のプロジェクトに参画し、デザインを支えた。このデザインファームの面白いところは、多彩なプロジエクトに意欲的に参画し、その役割を担っている点だ。これまでのデザイナーの多くは、デザインが生命線だった。TAKTは、その目的やプロジェクトが生み出される過程や可能性に軸足を置いている。事務所の設立は間もないが、そのデザインは「Any Tokyo」や「つながる伝統的工芸品展 佐賀 2014」などで確認している。個人的には、このスタイルに大変興味を持っている。たぶん柔らかなスキームで、多くの好例を創出してくれるであろう。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

TAKT PROJECT(デザインファーム)

TAKT PROJECT(デザインファーム)

代表:吉泉聡
DESIGN THINK+DO TANKを掲げ「別の可能性をつくる」さまざまなプロジェクトを展開しているデザインファーム。吉泉聡を代表に、nendo出身の4名のメンバーにより設立。スタートアップから大企業、大学、研究機関、行政機関など幅広いクライアントと共に多様なプロジェクトを展開している。クライアントワークと平行し、実験的な自主研究プロジェクトを行い、その成果をミラノサローネ、メゾン・エ・オブジェ、ヘルシンキデザインウィーク、CREATIVE EXPO TAIWAN、AnyTokyoなど国内外で発表。それらの研究成果から得られたナレッジと、多様なバックグラウンドを持ったメンバーにより、ジャンルを問わずプロジェクトに応じてデザインの役割を最大化する独自のアプローチを特徴とする。

http://www.taktproject.com/