jewel

2009 / 映像インスタレーション、サイレント

通常の展示スペースではなく、本来は作品がない通路である「階段」に注目した。洋館を思わせる幅広い階段をボタンが散りばめられる実写映像で満たした。鑑賞者が通過すると、色とりどりの大きなボタンがまるでシールのように衣服にくっついてくる。階段部分だけがスクリーンではなく、階段を上り下りする人の身体さえもスクリーンとなるユーモラスな風景が生まれた。

Photo by Mitsuhisa Miyashita

志村信裕(アーティスト)

志村信裕(アーティスト)

1982年東京都生まれ。2007年武蔵野美術大学大学院映像コース修了。「光をあてる」をテーマに、これまで一貫して映像プロジェクションによるインスタレーションを発表。身近なものを題材にした実写映像を日常風景に重ねあわせることで、見慣れた風景に新たな視点をつくりだす。近年では代表作《赤い靴》をきっかけに国内外のパブリックスペースを中心とした屋外プロジェクトにも多数参加し、その表現は場所に限定することなく自由に展開される。2007年NHKデジスタ・アウォード2007インタラクティブ/インスタレーション部門グランプリ、2011年地域が選ぶ黄金町バザール賞を受賞。
http://nshimu.blogspot.com/

2012/2/8 0:00