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デザインプロダクトエピソード


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 SONY リニアPCMレコーダーPCM-D1 ELECTRIC





SONY リニアPCMレコーダーPCM-D1

デジタル・デンスケ

‘生録’(なまろく)という言葉。生録音の略で、CD等から録音するのでも、ネット からMP3を落とすのでもなく、現場の音声を録音すること。どちらかというと、音響の専門家による記録や、演奏や自然音等、音質にこだわった録音、という印象でしょうか。

会議や講演を記録する手軽なツールとしてはボイスレコーダーがあり、PDAやデジカメ、MP3プレイヤー等のおまけ機能としても身近。ただ、音質を問うモノではありません。
では、音質を重視した録音には、どんなツールがあるのか?というと、あまり思い浮かびません。高品位な録音自体あまり一般的ではない、のかもしれません。

一方、レンズ付きフィルム(写ルンです等)、デジカメ、カメラ付きケータイが普及し、日常的になった写真撮影。良い画質で撮りたいとなると、高級コンパクトとか一眼とかカメラの選択肢は無数にあり、売り場も賑わっています。

人が五感から得る情報のうち、8割は視覚によるもので、目は耳の数百倍(数十とも数千とも)の情報を与えると言われています。
撮影機材の人気や市場が、録音機材よりも数百倍大きいかどうかは分かりませんが、感覚の反映ともとれて興味深いところです。逆に、情報の受け手としては、音楽を楽しむ人と、写真集やフォトギャラリーを楽しむ人は、それほど差がないようにも思えます。
ビジュアルが無くても、音が喚起する記憶や感動は、誰にも受け入れやすいのでしょうか。


再び、生録を考えた時。デジタルが普及する前に皆が使っていたのが「デンスケ」。
SONYのポータブル生録用製品の愛称です。プロの現場から、学校の放送部、個人の趣味まで、幅広く支持されていました。

SONYの「リニアPCMレコーダーPCM-D1」は、そのデジタル版とでも言うべき存在。内蔵4GBのメモリにCD相当(44.1kHz/16Bit)の音質で6時間35分の録音ができます。生録機ならではの機能として、CDをはるかに上回る96kHz/24Bitという音質でも録音可能。
また、ステレオ録音用のマイクも本体頭部に装備。2本の同じマイクの先を直角に合わせたXY型配置で、センターからの音もしっかり集音しつつ広範囲の音を拾います。

外観の大きな特徴は、このマイクと、マイクを守るように半円を描くステンレスのマイクガード。そして、マイクに対応するように左右独立したアナログレベルメーター。
もちろん、様々な情報は液晶で表示されるので、アナログメーターが仮に無くても操作には問題ないのかもしれません。

筐体は厚さ1mmの純チタン、マイクは真鍮、ボディにはマグネシウム。異なる素材を組み合わせることで、大音響下での共振によるノイズ発生を抑えています。
幅72、高さ193、奥行32.7mm。約525g。単3電池4本で約4時間動作。

「リニアPCMレコーダーPCM-D1」の中身は完全にデジタル。小さく軽く合理的にという方向もあるのでしょうが、味気なくなってしまうとも言えます。
実用性はおさえながらも、クロノグラフ(ストップウォッチ機能を持つ多針時計)のような魅力があるデザインです。

個人の趣味として考えた場合、腕時計、カメラ、オーディオ等と並び、こうしたメーターが多い松本零士的アイテムは、「ほんとにそれいるの?」とつっこまれがちなジャンルですが、趣味のものなので良いのではないでしょうか。

update 06/05/02
 関連サイト
 Linear PCM Recorder
   → http://www.sony.jp/products/Consumer/linearpcm-rec/







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