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©Yasutake Kondo

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「吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵」、京都を一望する大舞台にて

2015/06/23 6:06
  • ©Yasutake Kondo©Yasutake Kondo

京都・将軍塚青龍殿の大舞台にて開催されている「吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵(こうあん)」。5月末のある日に訪問できたので、その様子を紹介しよう。

まず場所について。時は8世紀、長岡にあった都を京都(平安京)に移すことを、桓武天皇が決心した山がここ。京都を一望できるこの場所に、新しい都を守るための将軍像を埋めたことが「将軍塚」という名前の由来。
青龍殿がこの将軍塚に移築再建されたのは2014年10月のこと。もともとは大正三年に大正天皇の即位記念として京都の北野天満宮前に建てられた総ヒノキ作りの大きな木造建築。約千人を収容できる広さがある。あわせて、清水の舞台の約5倍という大舞台が作られ、来館者に公開されている。

その大舞台に吉岡徳仁氏によるガラスの茶室が展示されている。
吉岡徳仁氏については、この一年程を振返るだけでも、東京都現代美術館での展覧会「吉岡徳仁-クリスタライズ」、カルテルのスツール「スパークル」、今年のミラノサローネでのグラスイタリアの新製品等、透明や光を伴う表現に特徴があることはご存知の通り。

今回は、屋外において、日本文化の代表である茶室をどのように表現したのか、というところに関心が集まる。

京都の眺めと共に大舞台そのものが、露地にあたるのだろうか。茶室の三方にはガラスのベンチ「Water Block」があり自由に座ることができる。これらは六本木けやき坂にある「雨に消える椅子」と同じガラスの塊によるもの。

茶室自体は屋根を含めた幅・奥行き共に4m程度で、内部は二畳台目よりは広そうだがコンパクト。炉は切られていない。方形屋根で一文字葺き。構造は鏡面仕上げのスチールが支える。床、窓であり戸でもある壁、天井でもある屋根、といった目に見えるほとんどは透明なガラス。出入りは躙り口だけでなく、立礼に対応した背の高い引き戸と椅子もある。床の間はないが、天井の一角に配されたプリズムに目が止まった。写真にあるように虹色を手にすることができる。

空、遠くの山々、京都の街並、手前の緑という景色と、大規模な木造建築との対比も面白いミニマムサイズのガラスの茶室。2016年4月まで展示されている予定だ。

イベント情報
吉岡徳仁 ガラスの茶室-光庵

エディターズノート
京都・将軍塚青龍殿大舞台にて、特別展覧会「吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵」

(山崎 泰)
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