昨年のミラノと東京・Spiralで大きな評判を呼んだ「CITIZEN “LIGHT is TIME”」。その記憶が新しいDGT.(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)だが、彼らが手がけるサイト・スペシフィックなインスタレーション「LIGHT in WATER」が、パリの中心にできたアートとダンスの新施設Éléphant Panameのオープニングイベントで、5月末まで開催されている。
「LIGHT in WATER」は2011年のミラノデザインウィークで発表されたもの。今回はその改良版になり、会場となったパリで最も古いコンクリート製ドームの形状に沿って、丸いインスタレーションに仕上がった。天井には水を通す筒のリングが同心円に16並び、それぞれにある無数の穴から、一秒間に60の水滴が落ちる。全部で3トンの水が空間を循環する。
照明の光源はLED。それを超高速度で点滅させている。最短は7μs(マイクロセカンド)で、この状況では「水の中の光の点」が可視化・物質化され感じられるそうだ。そして点滅間隔を6000μsまで伸ばすと、点が線になり水の中で「点灯している時間の長さを」水の中に見ることができるようになるという。
「光と水は全ての源で、これらがなければ全ての生き物は進化しない」というDGT.の田根 剛氏。写真と文字だけでは、この空間の魅力を伝えることは難しいが、機会があれば脚を運んで頂きたい。
Installation : DGT, Paris
Lighting design : Izumi Okayasu Lighting Design, Tokyo
Technical adviser : Tamon, Tokyo
Technical design : Archiee, Paris
Technical direction : Luftzug, Amsterdam
Water system : Bellrx, Tokyo
Éléphant Paname
DGT.