フォーナインズは、1995年に誕生した純国産のアイウェアメーカー。日本人の顔にしっくりなじみ、ストレスなくかけ続けることができる眼鏡をつくるため、とことん機能を追求した眼鏡づくりを行う一方で、優れたデザイン性を兼ね備え、有名人にも多くのファンを持つブランドだ。同社は、当時まだ、眼鏡メーカーによる直営店が少なかった1998年に、銀座に一号店をオープンさせている。
「私どもでは、フォーナインズショップは“フォーナインズ”というブランドをより多くのエンドユーザーに知っていただくための情報発信の場所として位置付けています。
たとえば、新店舗がオープンした名古屋地域に取扱店さんもたくさんありますので、エリア全体の販売促進的役割も担えればと考えています」と櫻井氏。
そういった考えから、店舗デザインにも当然、ブランドとしてのポリシーが反映され、「機能ありき」の店づくりが行われる。最も特徴的な点は、独立したフィッティングスペースを設けていることだ。そこにヘアサロンなどで使われている高さが上下する専用の椅子を配置し、時間をかけてていねいに、購入後の眼鏡の調整を行っている。
「眼鏡というのはアフターフォローがとても重要です。お求めいただいた後でも、調整やメンテナンスが必要なとき、気兼ねなく通っていただける環境をつくりたいという思いから、フィッティングスペースを発想しました。ただし、フィッティングスペースはいままでの眼鏡店にはない機能です。お客様にとっては、店内での動きがひとつ増えますので、なるべく動線がスムーズになるようにということと、移動に対するお客様の感じ方にも配慮した設計をお願いしています。その場所に“行かされる”という印象ではなく、“きちんと対応してくれている”など、プラスの方向に感じていただくことが大切だと思っています」と櫻井氏。
そこで、店舗設計の打ち合わせで一番時間をかけるのがゾーニングだ。眼鏡店ならではのさまざまな機器や設備を納めながら、魅力的な店舗をつくるために、前述のフィッティング専用の椅子や収納用コンテナといった備品まで、オリジナルデザインのものを用意するなど、デザイン性と使い勝手を両立する工夫もされている。
こうした機能性重視の店づくりは各店舗に共通しているものの、それぞれ個性的で、同じデザインのものはない。
「フォーナインズさんは製品づくりの特徴として“メイドインジャパン”を掲げていますので、日本を意識したデザインは、どの店舗でも採り入れています。
また、アイテム数が900~1000点ほどあるのですが、店舗の床面積にかかわらず、全アイテムが並ぶように設計しています。それ以外の部分は、地域によるお客様層や、周辺環境などに合わせて考えますので、毎回、違うデザインができあがります」とデザイナーの吉田氏。
新しい店舗が完成すると、他店のスタッフが休日を利用して見学に行くこともあるという。自社のスタッフが楽しみにするほど、店舗ごとの個性が際立つデザインも、同社の特徴のひとつだ。
1965年、米国デュポン社の研究・開発によって生まれたデュポン™ コーリアン®は、それまで木や金属、タイル、天然石などに限られていた、建築・インテリア分野の新しい素材として世界中で大きな反響を集めました。それから約40年、今では全世界130カ国の人々に愛され、なくてはならない素材として高い信頼をいただいています。
http://www.dupont-corian.net/
“CORIAN”、「コーリアン」は、米国デュポン社の登録商標です。