五感を駆使して楽しむ「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2015」

五感を駆使して楽しむ「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2015」

テーマは“つながるデザイン”
会期 2015/10/16(金)~11/3(火)
会場 東京ミッドタウン
東京都港区赤坂9-7-1 地図を開く
URL http://www.japandesign.ne.jp/design-tokyo/designtouch-2015/

東京ミッドタウンにて2007年より毎年開催し、今年で9回目を迎える「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」。“デザインを五感で楽しむ”をコンセプトとした、誰もが参加できるデザインイベントだ。今年のテーマは“つながるデザイン”。クリエイターによるインスタレーションなど体験できるさまざまなコンテンツが用意され、訪れる人たちにデザインの楽しさやおもしろさを提供している。

以下、10を超えるイベントの中から一部を紹介する。

つみきのひろば

今年の注目は、芝生広場で開催されている「つみきのひろば」。これは、建築家の隈研吾氏と森林保全団体「more trees」がコラボレーションしたもの。隈氏が手がけた国産木材の「積み木」を基に広場でインスタレーションを展開している。

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隈氏は、自身を「積み木少年」とも言っており、小さい頃の積み木遊びで培った発想が建築を作る上での大きな要素になっているという。つみきのひろばでは、V字のようになった一つの積み木を基に、それをたくさん積み重ねてピラミッドにしたり、だんだんサイズが大きくなるように積み木を並べ、実際にくぐれるトンネルを設置。広場では、他3組のアーティストが隈氏の積み木を使った作品を展示している。

ミヤマケイ氏+佐野文彦氏の森林の日本における自給率を表した作品。上から見ると「き」の形になっているという

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木の先についている葉っぱを模したものには、ところどころメッセージが書かれている

Salone in Roppongi presented by OFFICINE PANERAI

東京ミッドタウンのアトリウムで開催されている「Salone in Roppongi presented by OFFICINE PANERAI」では、建築家の中村拓志氏によるインスタレーション“Diving Bell”が体験できる。

Salone in Roppongi presented by OFFICINE PANERAI

“Diving Bell”とは、潜水鐘と呼ばれるかつての潜水装置。会場には5台のDiving Bellを設置。装置の内部は視界全体を360度覆う球体のスクリーンとなっており、上半身を包み込む丸形の装置に入ると、映像と音により、深海へと潜っていく空間が演出される。約1分程度のインスタレーションは、まるでそこだけ世界が切り取られ、深海にいるかのような時間が流れる。

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ディレクションを担当した中村拓志氏

The Eye Writer Experience 思考と視覚でつながるデザイン

ガレリア3Fでは、目で文字を書くという体験ができる「The Eye Writer Experience 思考と視覚でつながるデザイン」を開催。「The EyeWriter」はALS(筋萎縮性側索硬化症)で体が麻痺したアメリカのグラフィティアーティストが目の動きだけで絵を描くシステムを開発できないかという経緯で2010年に始まったプロジェクトだ。赤外線が視線をとらえ、目の動きに反応し、ディスプレイに文字を書くというもの。

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赤外線カメラが2つ前方に設置されており、そのカメラで瞳孔の位置をリアルタイムに検出する。あごを所定の位置におき、ディスプレイに表示される点を追うなどして設定を合わせていく

自分で書く文字を設定する。筆者は「CATCH」という文字を選んだ

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ガイドに合わせて目線を動かし、文字を書いていく。写真は「C」を書いているところ

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結果はさんざんなことに…。自分の書いた文字は、リアルタイムでウェブサイト上にアップされていく

この他にも、10月26日からは更にさまざまなイベントが始まる予定。デザインウィークの始まりにふさわしいイベントの会期は11月3日まで。この秋、誰かと一緒に「つながるデザイン」を体験してほしい。