学芸出版社
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エリアリノベーション

変化の構造とローカライズ

エリアリノベーション

建物単体からエリア全体へ。この10年でリノベーションは進化した。計画的建築から工作的建築へ、変化する空間づくり。不動産、建築、グラフィック、メディアを横断するチームの登場。東京都神田・日本橋、岡山市問屋町、大阪市阿倍野・昭和町、尾道市旧市街地、長野市善光寺門前、北九州市小倉・魚町で実践された、街を変える方法論。

宮本裕美(学芸出版社)おすすめコメント

本書の編著者である馬場正尊さんは、OpenAという建築設計事務所を主宰しながら、東京R不動産、公共R不動産という人気のウェブサイトのディレクターとしても活躍している。10年以上前から、建築と不動産の世界をつなぎ、日本のリノベーション業界を先導してきた一人だ。職業柄、日本中の街を訪れる馬場さんが「この街の変化は本物だ」と感じる街をピックアップして、現地を訪れ、キーパーソンに取材した。なぜその街は変化できたのかを。


本書では、6つの街で馬場さんが発見した方法論が詳しく紹介されている。なかでも、すべての街に、不動産キャラ(調整する人)、建築キャラ(空間をつくる人)、グラフィックキャラ(世界観をかっこよく表現する人)、メディアキャラ(情報を効果的に発信する人)、の4つのキャラクター(役割)が必ず存在していたことは、これから街のリノベーションを始める人にとっては大きなヒントになるだろう。


6つの街を変えたキーパーソンも、グラフィックデザイナ―、元海外旅行添乗員、街の不動産屋、建築家など多様な職能を持つ人たちだ。エリアリノベーションを手がけてきた実践者として、街の変化を捉える観察者として、馬場さんが発見した「街に変化を起こすヒント」が詰まった一冊である。


発行 学芸出版社
著者 明石卓巳、小山隆輝、加藤寛之、豊田雅子、倉石智典、嶋田洋平
編著 馬場正尊+OpenA
デザイン ASYL
仕様 四六判、256ページ
価格 2,200円(税抜)
ISBN 978-4-7615-2622-1