ブラジルのデザイン、その背景と個性 -ビビッドな創造性に受け継がれる情熱とリズム-

ブラジルのデザイン、その背景と個性

豊かな文化と自然が共存する国、ブラジル。この国は、外から受け入れた文化を消化して独自に表現する力も優れている。たとえば1950年代後半から首都ブラジリアの建築を手がけた建築家、オスカー・ニーマイヤー。フランスの巨匠ル・コルビュジエの薫陶を受けた彼は、モダニズム建築の合理性をふまえながら、大胆なフォルムを取り入れて国際的な評価を得た。

また1990年代のデザインシーンで頭角を現したのは、カンパナ兄弟である。彼らは自らの環境をインスピレーションとしてアーティスティックな作風を確立。混沌としたファヴェーラの様子や、アマゾンに棲む大蛇、伝統的な手工芸などが、彼らを触発する。近年のブラジルでは、彼らのように社会環境を表現に反映させるクリエーターが目立つ。

この国のデザインには人間らしい熱がこもり、それはしばしば有機的なリズムと結びつく。混沌の中から明確な形をつくり出す、しなやかな力強さにあふれているのだ。もっと読む

日伯外交関係樹立 120周年
2015年は日本とブラジルの外交関係樹立120周年!
2015年、日本とブラジルは外交関係樹立120周年を迎える記念すべき年だ。
1895年(明治28年)11月5日「日ブラジル修好通商航海条約」調印により外交関係を樹立してから、日本とブラジルの長きにわたる伝統的な友好関係は、両国民の間の交流と絆によって力強く支えられてきた。
2015年をお互いの理解を一層深める年として、文化や芸術などの様々な分野での交流が更に促進され活発化することが期待されている。
OI! BRASIL

文化も経済もダイナミックに躍動する
ブラジルの息吹きを感じる「Oi! Brasil」

南米のメガシティ「サンパウロ」の最新ムーブメントを西武渋谷店で
大々的にフューチャー。独創的デザインを生み出す未来のデザイン大国の一端に触れる

Art meets Life 西武澁谷

ブラジルのデザインシーンをリードするデザイナーユニット・カンパナ兄弟の20年間の軌跡

  • Humberto & Fernando CampanaHumberto & Fernando Campana
  • Sushi chair,2002Sushi chair,2002
  • Favela chair,2003Favela chair,2003
  • Banquete chairBanquete chair
  • Harumaki chairHarumaki chair
  • Vermelha,1998,for EdraVermelha,1998,for Edra

ドイツのヴィトラ・デザイン・ミュージアム企画制作の世界巡回展。
Antibodies:抗体展-The Works of Fernando and Humberto Campana(1989-2009)

  • 《Sushi chair,2002》 ©Edra and Estdio Campana
  • 《Favela chair,2003》 ©Edra and Estdio Campana
  • 《Harumaki chair》 ©Estdio Campana,Photo:Fernando Laszlo
  • 《Banquete chair》 ©Estdio Campana,Photo:Fernando Laszlo
  • 《Vermelha,1998,for Edra》 ©Edra and Estdio Campana

エドゥアルド・コブラのウォールアートが西武渋谷店を極彩色に彩る

オスカー・ニーマイヤーも巨大な肖像オスカー・ニーマイヤーも巨大な肖像 ※1

サンパウロの中心部の高さ56mのビルの壁に、ブラジル建築界の巨人オスカー・ニーマイヤーの肖像を描いたことで世界中にその名を轟かせた、ウォールアーティストのエドゥアルド・コブラ。このプロジェクトは5年かけてビルの管理者や自治体との交渉を経て進められた。コブラはブラジルのレジェンドとも呼ぶべきアイコン的存在の肖像をはじめ、さまざまなモチーフを独特な色彩分割で描きあげてきた。今回、西武渋谷店のウィンドウや壁面をエドゥアルド・コブラのアートがジャック、4月1日(水)からアートピースの制作がスタートされる。徐々に極彩色に染め上がっていく姿に期待が膨らむ。

また、ブラジルの公衆電話「オレリャオン(大きな耳の意味)」のデザインも行っていて、今回はその形を模したコブラデザインによる試聴機を店内に設置。

一般的に想起されるブラジルの音楽、例えばサンバやボサノバではなく、サンパウロのいまを表現した音楽(ノヴォス・コンポジトーレス)が聞くことができる。ラジオステーションJ-WAVEの特別番組「BRAZILIAN BREEZE」との連動企画で、選曲はサンパウロ生まれのDJ TARO氏が担当する。

  • ひと目でそれとわかるコブラのアートワークひと目でそれとわかるコブラのアートワーク ※2
  • ポップアートの巨匠もモチーフポップアートの巨匠も
    モチーフ ※3
  • ブラジルの公衆電話「オレリャオン」ブラジルの公衆電話
    「オレリャオン」 ※4
  • ※1 MAR Photography / Shutterstock.com
  • ※2 Sean Pavone / Shutterstock.com
  • ※3 Leonard Zhukovsky / Shutterstock.com
  • ※4 Anthony Correia / Shutterstock.com

サンパウロの「原風景」と「いま」をモチーフに、ポップな色彩で描くイラストレーター「フィリッペ・ジャルジン」

数々のファッション誌やビッグメゾンのコラボレーション広告イラストを手がけてきた、フィリッペ・ジャルジン描き下ろしのイラストをさまざまなアイテムで展開。

サンパウロの風景を象徴するような、建築物、公園、ホテルといったアートワークを、Y’s、リミフゥ、リミテッド エディション by アツロウ タヤマ、ヨシオクボなどの人気ブランドをはじめ、数々のブランドが独自の解釈でデザイン。

  • サンパウロの建築物をモチーフに描き下ろしたイラストをコラージュ(一例)サンパウロの建築物をモチーフに描き下ろしたイラストをコラージュ(一例)
  • ジャルジンのイラストをプリントしたリミテッド エディション by アツロウ タヤマのドレスジャルジンのイラストをプリントしたリミテッド エディション by アツロウ タヤマのドレス
  • ブラジルの自然をモチーフに描き下ろしたイラストをコラージュ(一例)ブラジルの自然をモチーフに描き下ろしたイラストをコラージュ(一例)