Graphic Design Award by Yamaha 2015 グラフィックで世界との対話を目指すグローバルデザインコンテスト

Graphic Design Award by Yamaha 2015 
グラフィックで世界との対話を目指すグローバルデザインコンテスト

2014/09/10 UPDATE

“Graphic Design is global visual voice”(by Neville Brody)

世界をリードするプロフェッショナルから若手デザイナーまでを対象に、オリジナルのグラフィックデザインを募集する国際デザインコンテスト「Graphic Design Award by Yamaha 2015(グラフィック デザイン アウォード バイ ヤマハ)」(略称:GDAY)が始まった。

テーマは「Graphic Form of KANDO(感動)」。「感動」をつくりあげていくいくことを企業の目的としている、主催者であるヤマハとヤマハ発動機。音楽やモータースポーツの分野にとどまらず、世界共通のコミュニケーション文化であるグラフィックデザインをサポートし、次世代のクリエイターを発掘することを目指している。グランプリに与えられる賞金は1万米ドル。ロゴやマークを含むグラフィックを対象としたコンペとしては、他に類を見ない規模だ。締切は日本時間2014年11月1日 8日(※変更されました)。ここでは、その趣旨、主催者、審査員が作品に期待すること、参加方法について紹介する。

GDAYとは?

GDAYの原点は、2012年、13年の2回にわたり実施された「Graphic Grand Prix by Yamaha」だ。国内を中心に分野を問わず、広く一般から2次元のアートワークを募集したこのコンテストは、絵画、イラスト、写真などを含めた幅広い表現を集め、大きな話題を呼んだ。今回は、そこから発展して、さらなるグローバル社会とのつながり、より実践的なアプローチを目指したコンテストとして開催するものだ。

ネヴィル・ブロディ氏(ロイヤルカレッジオブアート デザインコミュニケーション学部長、ブロディ・アソシエイツ代表)
ネヴィル・ブロディ氏(ロイヤルカレッジオブアート デザインコミュニケーション学部長、ブロディ・アソシエイツ代表)

今回、新たに迎えた審査員長は、斬新なタイポグラフィで一時代を築き、現在はロイヤルカレッジオブアート(RCA)のデザインコミュニケーション学部長を務める英国のネヴィル・ブロディ氏。グラフィックデザイナー、タイポグラファー、アートディレクターとして世界的な権威である氏と共に、主催者であるヤマハとヤマハ発動機それぞれからデザイン部門のトップが審査員として参加する。

なぜグラフィックデザインなのか?という点は、参加するにあたり気になるところだろう。公式サイトには、“グラフィックデザインは、世界中の人々が直感的なコミュニケーションをする力を持っている。この力は心に広がり訴える。グラフィックデザインは今日のスピリットを反映するものだ”とある。異なる言語や文化的背景においても、カタチのないものを可視化してコミュニケーションを成立させるグラフィックデザインに、デザインの本質を見いだしているのだ。ヤマハとヤマハ発動機、両社に共通する企業目的「感動」。このテーマを表すグラフィックデザインが、世界中の人々に共通言語として認識され広がっていくことを目指すコンテストだ。

Two Yamahas(ヤマハ+ヤマハ発動機)

ヤマハとヤマハ発動機、楽器とモータースポーツと分野は違うが、人を元気にしてその可能性を最大化する道具を提供していることで共通している。GDAY開催にあたり、ヤマハ デザイン研究所 所長の川田学氏と、ヤマハ発動機 デザイン本部 本部長の長屋明浩の対談が行われた。

「楽器と乗り物のヤマハがあるが、共通するのはワクワクすること、遊びというか感性に訴えること。一方では音楽を奏でる楽しさ、一方では乗り物に乗る楽しさ。共通するのは、言葉のコミュニケーションではない、非言語であること。今回、募集するグラフィックも非言語」(長屋氏)

「僕たちはメーカーだけど、物そのものじゃなくて、それを使ってユーザーがどんな気持ちになるのか。それを大事にしている。グラフィックは、プリミティブだけども、言葉を越えて、その瞬間その瞬間の気持ちや時代を表現する力を持つ。ラスコーの洞窟の壁画のように。今の時代の、今のクリエイターが、わくわくとかドキドキといった気持ちの高揚を、どのように表現するのか。改めて、世の中に問いかけてみたい。それがこのコンテストを始めたきっかけです」(川田)

川田学氏(ヤマハ デザイン研究所 所長)
川田学氏(ヤマハ デザイン研究所 所長)
長屋明浩氏(ヤマハ発動機 デザイン本部 本部長)
長屋明浩氏(ヤマハ発動機 デザイン本部 本部長)

「音楽でお腹が膨らむ訳ではないけれど、暮らしを素晴らしく演出してくれる、生き甲斐になったりすることもある」(川田)

「それこそ生きる意味じゃないかな。人生の真の目的ってわくわくドキドキしたいということなのでは」(長屋)

「感動した、うれしい、わくわくするね、っていうときに、このコンテストで選ばれたグラフィックが出てくる。それが世界中で一人歩きすることを望んでいる。そんな提案ができる滅多にない機会だと思います」(長屋)

「デジタルが当たり前になり、複製され、反復され、世の中に広がっていく大きな力を持っている。業界自体をゆさぶるようなものを期待している」(川田)

「多くの人の共感を呼ぶのは、抽象度が高いものではなくて、その人の感動を表した個人的だけど、他の人が『ああわかる』というものかもしれません。その人が、普段、どんなことに喜んだりしているかっていうのが純粋に出ていて、でも世界中が共感するような。そんな作品を期待します」(川田)

「いろんな表現があると思うが、他の人に気持ちが伝わるか、それがポイントだろうか。ピクトグラムのように意味が伝わるのではなく、今回は、気持ちが伝わることが大事。気持ちが伝われば大成功」(長屋)

主催者、審査員を代表しての二人の対談から、彼ら自身がわくわくドキドキしていることが伝わってくるのではないだろうか。審査員長を務めるネヴィル・ブロディ氏も「新しい領域へトライしたり、新しい思考を探索したり、バリアを壊したり、ビジネス的な縛りを超えた大きなチャンスだ。何か新しいこと、何かクリエイティブなことにトライして、何か特別なことを見つけて欲しい」と語るように、グラフィックの力、可能性を全世界に問うコンテストなのだ。

応募方法

すでに作品提出受付は始まっている。締切は日本時間2014年11月1日 8日、土曜日の24時だ(※変更されました)。提出形態は1200ピクセル四方以内のjpeg。テーマである「Graphic Form of KANDO (感動)」の概念を本質的、普遍的に表現したグラフィックを募集している。

提出方法は、公式ホームページのフォームより。使用言語は英語のみだが、手順はシンプルで、提出するのは名前や連絡先の他に作品タイトルと200文字以内のコンセプトとjpegデータのみなので、戸惑うことはないだろう。参加資格は、英語を用いること以外には無い。

» 日本語応募要項(登竜門)はこちら

①公式サイトへアクセス
①公式サイトへアクセス
②応募方法(HOW TO APPLY)を確認し、“APPLY”ボタンをクリック
②応募方法(HOW TO APPLY)を確認し、“APPLY”ボタンをクリック
③同意事項を確認し、“AGREED”をクリックし、応募フォームへ
③同意事項を確認し、“AGREED”をクリックし、応募フォームへ
フォームから個人情報と作品データを入力し、応募完了
フォームから個人情報と作品データを入力し、応募完了

「感動」を表す、世界の共通言語となるようなグラフィック。ヤマハ、ヤマハ発動機の、デザインで世の中を変えようという本気へ、ぜひチャレンジして欲しい。

Graphic Design Award by Yamaha 2015
http://www.graphic-day.com

YAMAHA

お問い合わせ

「GDAY」事務局

http://www.graphic-day.com