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ケアを支えるデザイン展

高齢社会の中でケアを必要とする人は今後も増加していく。生活の質の向上が望まれ、医療福祉施設においても、住宅のように安全で心地よい空間デザインが求められる。そのためにデザインが貢献できることはたくさんある。
11月19日から24日までの6日間、東京・新宿のリビングデザインセンターOZONEで開催された「ケアを支えるデザイン展」。(社)日本インテリアデザイナー協会(JID)が、人が中心のケアとデザインについて、参加者が共通の認識をもてるようにと企画したもの。機能性の追求だけでなく、暮らしをより楽しく、豊かにするために人の心とからだを考えたデザインのあり方や役割が提案された。
展覧会では、「健康に生きる」「安心・安全の生活」の実現をめざし、デザインを支える企業、デザイナーが製作した商品の展示や、デザイナー、アーティスト、学生から公募した「つえ」のアイデアを中心に、ケアデザイン、ユニバーサルデザインによる製品が展示された。
さらに特別展示として料理家の辰巳芳子さんが考案したコンパクトなワゴンや調理器具の展示も行われた。「いのちのスープ」で注目される辰巳さんは、お母さまの介護がきっかけでスープづくりをはじめ、長年にわたり食と命のかかわりを提唱している。
同時に開催されたシンポジウムでは、福祉とデザインの先進国、スウェーデンの建築デザイナー、オーレ・アンダソンさんによる基調講演と「ケアを支えるデザインのこれから」をテーマにしたパネルディスカッションが開催された。
展覧会・シンポジウムに合わせてオーレ・アンダソンさんの著書『Rooms for Care』の日本語版が発刊された。吉田紗栄子さん(高齢社会の住まいをつくる会理事長/一級建築士)と小島直子さん(バリアフリーコンサルタント)の翻訳で、アンダソンさんのユニークなイラストを中心に空間づくりにおける「からだとこころのケアデザイン」のコンセプトがわかりやすくまとめられている。
建築、インテリアを専門にする人はもちろん、医療や福祉に携わる人たちにも参考になる本だ。「調和のとれた美しい環境にいると心とからだも元気になってくる」という本文の言葉が深く心に残った。
千葉大学名誉教授の清水忠男さん司会のパネルディスカッション「ケアを支えるデザインのこれから」では、荒井利春さん(金沢美術工芸大学教授)、石井敏さん(東北工業大学准教授)、井上賢治さん(お茶の水・井上眼科クリニック院長)、加藤篤さん(日本トイレ研究所所長)、吉田紗栄子さん(高齢者の住まいをつくる会理事長)といった多彩なパネラーを迎え、各分野における活動紹介とともにデザインの力や可能性について議論された。
異なる分野の人たちが専門性を生かして連携することも重要である。現場にこそ、デザインのヒントがあるという合意が生まれ、これからの可能性が示唆された。デザインの力が改めて認識され、司会の清水さんの人柄が感じられる心温まるパネルディスカッションだった。
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【 1 】 リビングデザインセンターOZONEで開催された「ケアを支えるデザイン展」

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【 2 】 ユニバーサルデザイン製品が紹介された展示会場(写真2、3)

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【 3 】

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【 4 】 料理家、辰巳芳子さんが考案した製品も特別展示された

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