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  AXISギャラリー企画展
 
モーション・グラフィックス'98
バキュングラフィカ

 
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音と動きによるグラフィックデザイン展「モーション・グラフィックス'98 バキュングラフィカ」が、7月15日〜7月29日までAXISギャラリーにて開催されました。 モーション・グラフィックスとは、従来のグラフィック・デザインに動きや音を加えて表現するものです。昨年開かれた第1回モーション・グラフィックス展は、「企業のロゴマークを動かす」というテーマで開催され、10日間という短い会期ながら、約6000人というギャラリー始まって以来の入場者数を記録しました。今回のモーション・グラフィックス'98では、デジタルデザインの新しい提案として、より刺激的な表現が模索されました。

   

■マンガの擬音を動かす

今回のモーション・グラフィックス展のサブタイトルは「バキュングラフィカ」。マンガに登場する擬音を15のデジタル・クリエーター集団が動かす、という興味深い企画です。
手塚治虫氏や石ノ森章太郎氏など、戦後の日本マンガ界の基礎を支えてきた巨匠が他界するなか、各地の美術館・博物館で戦後のマンガを扱った展覧会が、次々と開催されています。そこでは、マンガが日本の表現文化として定着していることを、あらためて感じとれます。
日本マンガの大きな特徴のひとつに「擬音」があげられます。その種類や表現方法の多彩さは他に類が無く、現在もさまざまな新しい表現が提案され続けています。今回の展覧会は、擬音を「マンガの世界が生んだグラフィック表現」と位置づけ、擬音を動かしモーション・グラフィックスをつくろう、という趣旨で企画されました。

 
■それぞれの表現による「動く擬音」

薄暗い会場には、説明文と映像作品を写すスクリーンが交互に配置されています。文字の向こう側に映像が透けて見えるという、一見不思議な会場構成で、観客はスクリーンの脇や間から、作品を観覧します。
主題は「東京大学物語(江川達也)」の「ビクン」、「ルパン三世(モンキーパンチ)」の「ガガガガーン」、「ドラゴンボール(鳥山明)」の「ズッ」などの擬音です。制作者のプロフィール・コメント・使用機材と、マンガの場面に続き、一瞬の間を置いてモーション・グラフィックがスクリーンに写し出されます。
凄まじいスピード感あふれる作品、文字が動物のように動き出す作品、擬音をコミカルに扱った作品など、その表現は多彩です。擬音が現実の音や声を発し、それぞれの作家の表現で動き出す模様は、来場した観客に好評で、繰り返し同じ作品を観覧する姿も見られました。

 
■デザインのジャンルを超えた表現

今回のモーション・グラフィックス展は、会場構成に吉岡徳仁氏、音楽に薄井由行氏、映像クリエーターに菱川勢一氏、いずれも30歳前後の若いクリエーターが実行委員として参加しています。モーション・グラフィックの制作者はもちろん、展覧会を実行した彼らの若い感性は、新しいジャンルの展示会を、より印象強いものにしていました。
「動きや音を持つ」という新しいグラフィック・デザインは、今後も大きな広がりを予感させます。それは、すでに従来のグラフィック・デザインというジャンルを飛び越えているのかも知れません。同展覧会の発想者であるナガオカケンメイ氏が「やがて何もかもが融合しあう。ファッションとグラフィック、映像と建築、スペースデザインと映像。そこにはクリエイティブ表現の新しいジャンルとしての「モーション・グラフィックス」がある。」というように、デザインのジャンルを飛び越えた、新しいクリエィティブ表現が見えてきます。

来年のモーション・グラフィックス展では、何が動き出し、どんな新しい表現が提案されるのか注目されます。
 

 
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空間デザイン:吉岡徳仁 


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空間デザイン:吉岡徳仁 


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