

手前が最終作品。奥がプリントされた型。細かいところが最終的に修正されたのが分かります。


指輪の型。真ん中とその両脇に石が入るのでしょう。


真ん中の黒い部分がプリンターから直接作られた作品です。極細の麺を積み上げていったようなテクスチャーです。


上の写真と同様です。仕上げでテクスチャーを埋めてしまう事もできると思いますが、あえてそのまま残し過程を表現するデザインとしたのでしょう。
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今回はジュエリーデザイナー、Sue DormanさんのMarina del Rayのオフィスへお邪魔して色々お話を伺いました。
彼女は現在ジュエリーデザイナーとして活躍する傍ら、Loyola Marymount 大学を初めとする様々な大学、学校で教育者としても活躍されてきた方です。教育者、と聞くとなぜか緊張が走ってしまう私ですが、実際お会いすると、大変気さくな方で、つねに笑顔でリズムを持って流れるように発せられる彼女の言葉には、人を吸い込むような魅力と、そして重みがありました。以前、日本のデザイン雑誌にもインタビューを受けたことがあるそうです。
■ 代表作とロスとの関係

Sueさんの作品は、ウェブサイト(http://www.suedorman.com/ 彼女の作品は是非こちらで見て下さい)で見ていたものの、実際にお会いしたのは初めてです。私が一番最初にお聞きしたことは、彼女のデザインとロスの関係についてでした。ロスのデザインレポートとして今これを読んでいる方には、この質問は普通に感じるかもしれません。しかしデザイナーにとって、自分のデザインと自分の生活している地域との関係は、なかなか答えにくい質問です。にも関わらず、彼女は待ってましたと言わんばかりに、面白いエピソードを教えてくれました。
彼女の代表作の一つに、コンクリートを用いたシリーズがあるのですが(ウェブサイトの“concrete”にあります)、コンクリートにダイヤモンドやガラスを散りばめたそのデザインを思い付いたのは、ある日道に停めていた彼女の車が、車上荒らしにあった時の事だったそうです。犯人はガラスをたたき割って車に侵入したのですが、それを見つけた彼女は悔しさと共に、道に散らばっているガラスの破片の美しさに気付きました。
私も以前車のジャンクヤードに通った時に、割れている車のガラスに惹かれたのを覚えています。ガラスの破片は無秩序のようでいて、実際は割った時の道具から角度、極端にはその日の天気までが密接に関係しており、究極の秩序ある形を持っているのです。そのガラスの破片を、落ちている道の素材であるコンクリートと合わせて使い始めたのが、彼女の代表作です。車、車上荒らし、コンクリートの歩道と、ロスならではの言語がかなりダイレクトに彼女のデザインに現れているのです。
転んでもただでは起きないあたり、デザイナー/アーティストとして流石です。彼女の笑顔の裏にある芯の強さを感じずにはいられませんでした。
■ ジュエリーデザインとPC

ジュエリーデザインについて全く知らなかった私は、かなり基本的なことも含めて色々と教えて頂いたのですが、その中に、よく考えてみればあたりまえですが、予想もしていなかった事がありました。それは、最近のジュエリーはコンピューターによってデザインから加工までされていると言う事です。
以前このレポートで3Dプリンターのレポートをしました。3Dプリンターはコンピューターで作った3Dモデルのデータを元に、オブジェクトの断面を層状に積み上げていく事で立体を「プリント」する機械で、建築模型を始め様々な模型を作る道具として使われています。簡単に言うとそれとほぼ同様なもので、より細かい立体を作れるものがジュエリーデザイン/加工に使われているのです。ただ、これで作るのはもちろん石そのものではなく、その石をジュエリーにする「台」の方です。
その台の制作方法は、大きく分けて2種類あります。1つはその機械で「型」を作る方法、もう一つは台を直接作る方法です。
どちらの方法も、まずはコンピューターでデザインを3Dの立体モデルとして作ります。コンピューターを使うので、人間の目で見て手で実際に作るのとは違い、細かいところまでズームアップできたり、気に入らなければいくらでも元に戻せるという、いわゆるコンピューターならではの利点があります。ジュエリーデザインならではの、石がうまく「はめ込まれてはずれない」寸法も、正確にデザインできるのです。Sueさんの場合、石を見てインスピレーションが湧いたら、ささっとスケッチをして、すぐにコンピューターでのモデリングに入るそうです。ここで試行錯誤を繰り返しながら最終デザインを決め、それを3Dプリンターでプリントする事になります。
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Sueさんのスケッチブック。これぐらいのスケッチを描いたら、すぐにコンピューターでの作業になるそうです。右には最終作品。


PCでのモデリングの過程。ソフトは専用のソフトで、途中の段階を1つのファイル内に保存できるので、前へ戻るのが容易です。


3Dモデルをプリントしたものと、実物(右下)。


壁には様々なやすりがありました。
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