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第20回
アートバーゼル、新世紀の幕開け

 update 2011.06.29

レポート : ROLLIER-上條 和美 / マルチデザイナー 




 スイスのバーゼルで毎年開催される世界最大規模の現代美術作品のアートフェア「アート・バーゼル」が、6月14日から18日まで開催されました。第42回となる今年は、35カ国から選ばれた300以上のギャラリーが20世紀と21世紀を代表する2500ものアーティストや団体の作品を展示しました。作品の総額は17億5000万ドル(約1400億円)、また動員者数は推計6万人という規模でした。

 私は一般公開初日の14日に丸一日かけて会場を見て回りました。
 近年すっかりビデオやインスタレーションの勢いに隠れて陰の薄かった絵画が、20年ぶりに勢いを取り戻していました。過去のフェアとは打って変わって、300あるどのギャラリーも絵画系を中心に展示をしており、まるでギャラリー同士で申し合わせたかのようでした。

 香港アートフェアを買収し、マイアミアートフェアも傘下に収めているアートバーゼルは、まさにアートビジネスの世界的中心地であり、その購買額は天文的数字に達しています。
 開催初日前日のプレオープニングでは、世界中から集まった画廊関係者とコレクター達が11時の開門とともに怒濤のように目当てのブースに押し寄せて、めぼしい作品を全て買い占めました。また初日は、どのブースでも普段街中では見かけないような身なりの良いカップルたちが残ったお宝を探す姿が見受けられました。電卓片手のギャラリストと彼らが血眼で商談を繰り広げ、「2千万円!」「6千万円!」と飛び交う数字を見聞きし、この一般社会の失業率や不況はどこに行ってしまったのだろうと、とても居心地の悪い思いに駆られました。

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