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ヴェネト地方には数多くのカルロ・スカルパ作品が点在する。ヴェローナ周辺近くのガルダ湖のほとりBardolinoのCasa di Ottolenghi(オットレンギ邸 1974〜1979)。ヴェネト中部ではVicenzaのCasa Borgo(ボルゴ邸)、PadovaのChiesa di Torresino(トッレシーノ教会)、ヴェネト南部ではFusinaのReception del campeggio、MonseliceのVilla Palazzettoなどなど個人邸宅を含めるとかなりの量である。今回はその中でも一般公開がされているものを巡ろうと思う。
まず訪れたのは、ヴェネト地方の西部に位置するVerona(ヴェローナ)。ロミオ&ジュリエットの物語で有名なこの街にカルロ・スカルパの代表作、Banca Popolare di Verona(ヴェローナ銀行 1973〜1981)とMuseo di Castelvecchio(カステルヴェッキオ美術館1956〜1964)がある。
Banca Popolare di VeronaはヴェローナのCentro(中心地)、Piazza dei Signori(シニョーリ広場)とArena(円形劇場)の間にある。この作品は元の銀行に隣接する別の建物との合併による拡張工事を行なったもので、全く違う建物同士の外観統一など、スカルパの増改築の力が発揮されている。Piazza Nogara(ノガーラ広場)に向くその壁面には、スカルパの代名詞であるディティールの段差形状と共に、従来からある窓に外側から新たな窓枠や開口面を重ね合わせる事で、何の変哲もなかった外観に大きな変化をもたらしている。警備上の都合で一般人は館内の写真を撮れないが、スカルパが施した増改築が天井、柱、階段にもうかがう事が出来る。最近、日本でもイタリアンレストランなどの内装にも使われ始めたStucco(化粧漆喰)で、材料にはGrassello(グッラセッロ)と呼ばれる消石灰の上塗り用モルタルを、スカルパは好んでここでも使用した。 【 写真 1〜5 】
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