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生命を持つかのごとく反応する照明器具が、誕生した。その名は、DAL(ダル)。
インターネットに接続して、ユーザーのプログラムを認識させてあげることで、無線インターネット機能から発信する情報を色の変化で表示するというシステムである。
■ DALとは?
DALを商品化した企業VIOLET(仏読み:ヴィオレ)は、フランス人7名により設立された。2003年4月に活動を開始した時点から、プロジェクトが草案に終わらないために、商品化することを一つのゴールとした。
DALは卓上に置けるサイズで、セラミックの土台に、不透明ガラス素材が表面を覆う20cm角のブロックである。その中に、9つのLEDランプと無線インターネットWifi(ウィフィ)接続回線が搭載されており、電源コンセント1本で機能する。空間を明るくする照明器具というよりは、むしろオブジェという表現のほうが想像しやすいだろう。
購入を想定して、DALを梱包材から取り除き、コンセントを電源に接続する。そして、VIOLETが管理するインターネットサイトMY VIOLETにアクセスする。すると、新規購入者用の登録ページにリンクされるので、所有者のメールアドレスを入力する。
MY VIOLETが提供する情報源は、世界主要都市の天候、道路状況、株式市場の動向であり、それらの情報が入力されたアドレスに送信された後、DALに搭載された無線インターネットWifi回線に配信される。情報をよりパーソナルなものにしていくために、各情報に色指定をする。例えば、天候はブルーという設定にして、所在をパリとする。LEDの点滅速度が4段階に分かれており、非常にゆっくりから非常に早くの段階で、快晴、曇り、雨・雪、嵐までを表示する訳だ。点滅速度の他に、一日の中で、何分もしくは何時間間隔にというふうに、表示頻度の設定も可能だ。例えば、天気予報は、出勤前の朝7時〜8時の時間帯に設定することもできる。
このように、道路状況や株式市場の動向にも色別した選定をしてあげる。
そのほかに、感情的なメッセージは、携帯電話からMY VIOLETに「幸せ」「悲しい」「愛」「遅刻」という言葉を含んだテキストメールを送信することで、DALに向けて赤、緑、ブルー、紫の色で記号化されたメッセージを配信してくれる。受信する側のDALは、感情的メッセージと判断すると、マルチカラーに点滅する。送信者が誰であるかも、登録しておけば特定できる訳だ。
その他にも、2つのDALが相互間でコミュニケーションをする。片方に触れると、もう片方が反応するという仕組みである。これも、互いのメッセージ内容を構築して認識させてあげる必要がある。
単なる照明器具ではないことは、こういうことである。
しかし、現段階での情報ネットワークは、ヨーロッパ在住者を対象としているために、日本仕様には対応していないことが残念である。
もう1点、携帯電話を統括する通信システムが世界共通ではないことも指摘される。 【写真 1〜4】
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【 1 】
ブロックのような形状のDAL


【 2 】
メッセージを受信して、LEDランプが点灯する様子


【 3 】
My violetからアクセスして、各々の仕様に認識させるサイトページ


【 4 】
VIOLET社のロゴ

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