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ニッポンの家具デザイン


第43回
SOON@NipponLife IFFT / インテリアライフスタイルリビング

 update 2010.01.20

くろだあきこ / ライター・デザインエディター 




IFFT(東京国際家具見本市)における、企業と若手有望デザイナーとの出会いの場を目指して2004年に発足したSOON。ここしばらくはIFFTにとどまらず、さまざまな形で活動を展開していたSOONでしたが、2009年はふたたびIFFTへ。さらりと流して見るのが難しい力作揃い。パワーアップした展示の様子をお伝えします。 【 写真 1 】

■ SOON、ふたたびIFFTへ
世界の注目を集めるミラノ・サローネで、若手デザイナーの発表の場として注目を集めるサテリテ。SOONは、IFFTにおけるサテリテ的な役割を目指し、企業とデザイナーを結びつけ、「すぐに」商品化を目指せるような場を提供すべく始まりました。2004年から3年間、IFFTでも勢いのある企画展に育ち、その後はSOON JAPAN DESIGN PROJECTとして、より自由で独創的な活動を展開しており、そのうちのひとつ、骨董通りデザイン展については以前このコーナーでリポートしています。また、現在はSOON@SUMIDAとして、すみだブランド戦略「ものづくりコラボレーション」が進行中。

今回、SOONは久々の大舞台、IFFT / インテリアライフスタイルリビングに戻ってきました。参加デザイナーも多く、プロトタイプあり、すでに商品化されているものあり、とバラエティ豊かな展示です。 【 写真 2〜10 】

笠井義和さんの椅子
【 2 】 笠井義和さんの椅子。オブジェのようにも見える、個性的な形です。
来場者の方もお気に入りの様子
【 3 】 「座りやすいよ、この椅子」と、来場者の方もお気に入りの様子

■ カキノイス(KAKI no ISU)
古田恵介(field design)

今回のSOONで、印象に残る、美しい椅子を見つけました。なめらかな曲線で輪郭を描くフォルムは、その木部がぽってりしたと丸みを帯び、触れたくなるような造形です。有機的というか、なにか命が宿っているような印象で、どうやって図面を起こしたのかがとても不思議。2006年のSOONにも出展していたデザイナーの古田恵介さんにお話をうかがいました。

この椅子はもともと「カキノイエ」という住宅のためにデザインしたもの。カキノイエの空間と、そこに住む家族のイメージを広げて形にしました(カキノイエは、古田さんにとって先生のような存在だという建築家の庄司洋さんが設計した住宅です)。その家には柿の木があるので「カキノイス(KAKI no ISU)」と名づけられ、よくよく見れば背もたれは柿の種っぽい、ユーモア溢れるデザインです。まずは模型を1/5の立体で作って検討し、確かなクオリティの椅子づくりで知られる宮崎椅子製作所に持ち込みました。それがきっかけで商品化へとつながったのですが、ディテールをブラッシュアップした量産タイプへの道のりは長く、模型を持ち込んでから一般に販売できるまでに費やした期間は約2年。デザインからは約3年かかったそうですが、時間がかかったぶん、細かい部分まで丁寧に仕上がった美しい椅子になっています。

木材と張り地が選べるようになっているので、インテリアに合った自分好みの椅子をオーダーすることができ、どの組み合わせにするのがいいか迷うのも楽しそう。迎え入れられた家で長く愛される一脚になるだろうと感じられました。 【 写真 11〜16 】

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「プチプチ」を使ったサイン
【 1 】 気泡緩衝材の、いわゆる「プチプチ」を使ったサイン

one
【 4 】 こちらはひっくり返すことで2つの使い方ができる椅子「one」

PetNess
【 5 】 シライジュンさんの「PetNess」。家具にアートのイマジネーションを加えて、日常的なアートに再構築。

Pet
【 6 】 「Pet」はお気に入りの、とか大事な、という意味で使われる言葉で、動物と暮らすこともお気に入りの家具と暮らすことも、愛でるという意味では同義、というところから考えられています。

No Limit
美しく重ねられるスツール
フエルトを3層重ねたパーティションをデザイン
フルーツギャップ
【 7 】 野木村敦史さんの「No Limit」はその名の通り、子どもでも大人でも、玄関でもリビングでも、スツールやシェルフ、ローテーブル、照明としてなど、様々に使えます。
【 8 】 美しく重ねられるスツール。収納するシーンにもこだわる人にぴったり
【 9 】 工藤健太郎さんは、フエルトを3層重ねたパーティションをデザイン。一枚目をカットしてポケットにしたり、ハンガーの形に切ってシャツを掛けたりできるユニークな壁が作れます
【 10 】 SOON@SUMIDAプロジェクトで、メーカーとの出会いにより誕生した「フルーツギャップ」(奥)。発泡スチロールの「フルーツキャップ」の造形美に魅せられて作製した、真鍮のフルーツバスケットです
古田恵介さんデザイン
奥に見えるのがデザイナーの古田さん
背は無垢のタイプと布張りのタイプがあります
座面はすこし浮かせて、軽やかな印象に
【 11 】 古田恵介さんデザインの「カキノイス」。どこから見ても美しく、可愛らしい
【 12 】 奥に見えるのがデザイナーの古田さん
【 13 】 背は無垢のタイプと布張りのタイプがあります
【 14 】 座面はすこし浮かせて、軽やかな印象に
丸みを帯びたディテールが美しいです
普通に買い物をする消費者の立場としても、非常に魅力的に思いました
   
【 15 】 丸みを帯びたディテールが美しいです
【 16 】 普通に買い物をする消費者の立場としても、非常に魅力的に思いました
   


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