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戦後の闇市を起源とする思い出横丁の街並をコミュニケーションアート作品として仕上げるために、毎金曜日に皆さんの前で思い出横丁のお店で働いている方や通りかかったお客さんに絵巻物のように長い店並みを水彩で描いてもらっています 【 写真 1〜2 】 。水彩で描くと言っても、東京工芸大学の生涯学習講座としても展開している写真から水彩の下絵を制作することのできるハイブリッド水彩システムを利用しているので、手書き風の線で街並の下絵はすでに作られています。その下絵の上に見本を見ながら水彩で着彩するので、どなたでも手軽に塗り絵感覚で水彩画を描くことができるのです。
どなたでも描けるのですが、やはり、描き方は異なるので一軒一軒お店毎に個性が出ます。その個性が1つにまとまる面白さが最終的に絵として表現できればプロジェクトも成功というわけです。歩いているとあまり気付かないのですが、実はこの通りはかなり坂になっていることが、お店をつなげて描いてみるとよく分かります 【 写真 3 】 。こんなことも長くつなげてみることで気付く面白さの一つです。絵を描いている場所はほとんどこの坂を下りきってもうすぐ青梅街道の大ガードにぶつかるという当たりです。
また、塗るだけですので、塗りながら色々な話を皆さんしてくれます。「今まで、そこの店で飲んでたから、その店を塗りたいねー。あそこのママももう年なんだけど、まだまだ元気だから、俺も元気を出さないとね」という様な感じです。ですので、この絵は描いてくれた人の個性の集まりとして作られるだけでなく、この絵を塗るという行為を介して思い出横丁を中心としたコミュニケーションをさらに広げる装置にもなる分けです。
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