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ケルト文化的街角


第10回
弾丸トラベルコペンハーゲン
─ 数日でも行く価値あり ─


 update 2012.02.01

レポート : 横田彩子 / デザイナー 




日本から飛行機で約11時間、北欧スカンジナビアに属する小さな島国のデンマークは、アルネ・ヤコブセン、ポール・ヘニングセンなど、国際的に活躍するデザイナーを輩出した国としても有名です。今回は、短期間でも質のよい建築やデザインが楽しめる街、デンマークの首都コペンハーゲンへの弾丸ツアーです。

空港からまず目指すのは、最大級の木造建築物である中央駅。正面外観はナショナルロマンティズム様式。内部は古い映画に出てきそうな構造体が美しい駅舎と、色鮮やかなショップや洗練されたサイン計画のコントラストがとても新鮮に感じます。駅の目の前には有名なチボリ公園、その先は中心街と、到着後すぐに街を楽しむことができる利便性の良い場所でした。


中央駅内部トップライトで明るく、また照明がかわいい。
【 1 】 中央駅内部トップライトで明るく、また照明がかわいい。




■ 歴史ある建物が現存する理由
コペンハーゲンには高い建物があまりなく、街並みが大変美しい街です。ヨーロッパの中でも、古い建物の保存状態が良いようです。
大きな理由として、第二次世界大戦時に建物が壊滅的被害を受けずに残された点があげられます。ドイツに侵攻された際に短時間で降伏したとか。勝ち目がない無駄な戦いを避け、ドイツ占領下で生きることを即座に判断したため、古い建築が破壊を免れました。現在でも、歴史ある建物を国が保全しています。スクラップ&ビルト方式をとらず古い建物を再生するために、固定資産税の減免、歴史的建造物管理費の徴収、リノーベションが必要になったときの補助金など数々の制度があるそうです。


コペンハーゲンのシンボル 市庁舎
【 2 】 コペンハーゲンのシンボル 市庁舎




■ 大きな窓と半地下部屋
古い建物に感じる陰気な雰囲気が少ない点も、コペンハーゲンの特徴です。というのも建築物の天井が高く窓が大きいのです。緯度が高いため日照時間が少なく、日光が貴重なことから窓を大きく作っています。アイルランドでは昔、窓税があって小さく窓を作っていましたが、デンマークではなかったのでしょうか。ともかく地震もないので、天井が高い設計でも大丈夫。オランダでもそうでしたが、部屋の内部を外から見えなくすることは、逆にやましいと思われる場合があるので、部屋の内部を見せる傾向があるようです。

街を歩いていると、道路よりも低い位置、半地下に部屋がある建物が多く、道の表情を豊かにしています。ドライエリアも取っておらず、道の脇に直ぐ窓がある。なぜこのような建築なのかと尋ねてみると、コペンハーゲンの街は厚い砂の層の上にあり、多くの建物は基礎の柱が岩盤までは達していないため、建物が数百年をかけて砂地にゆっくり沈んでしまっているとか。少し沈むごとに建物全体が平準になるように手を入れる。そうすることで、今まで1階だったフロアーが半地下へ、また地下へと、どんどん潜っていったという話。この説が本当であれば、日本では大問題となるような事柄が、コペンハーゲンでは常識。とてもユニークな発想。おおらかな感覚ですね。

日光を存分に室内にとりいれる、大きな窓
【 3 】 日光を存分に室内にとりいれる、大きな窓
道路よりも低い位置、半地下に部屋がある建物がコペンハーゲンには多くみられる
【 4 】 道路よりも低い位置、半地下に部屋がある建物がコペンハーゲンには多くみられる
道のすぐ脇、足元近くまでたくさんの窓が並ぶ
【 5 】 道のすぐ脇、足元近くまでたくさんの窓が並ぶ





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