JDNトップ > コニーズアイ通信

コニーズアイ通信


第109回
駒形克己の講演会とワークショップ

 update 2010.03.10
リポート : 小西和博 / コニーズアイ・デザインマネージャー 



■駒形克己の講演会とワークショップ
■2010年1月30日(土)・1月31日(日)
■ギャラリーショップ&カフェ コニーズアイ
 〒920-0855 金沢市武蔵町4-2 tel.076-204-8431 / fax.076-204-8461
 午前11時〜午後6時 月曜・火曜定休(祝祭日は営業)
 info@conys-eye.org
 http://www.conys-eye.org/

■講演会
  駒形克己の講演会とワークショップ
本がうまれる・コミュニケーションがうまれる
ヒト_モノ_社会をつなぐきっかけとしての本
日時  2010年1月30日(土)14:30〜16:00
場所  金沢市立玉川こども図書館
対象  本づくり、コミュニケーション、ワークショップ活動や教育・デザイン全般に興味のある方
参加費  無料


■ワークショップ ひとつがふたつ
場所  金沢市立玉川こども図書館
日時  2010年1月31日(日)10:30〜12:30
対象  子ども6歳〜大人まで
教材費  500円(見学無料)
持ち物  はさみ、のり
その他  家族みんなそろって参加すると、とても盛り上がります。


■内容
 子どもの誕生がきっかけとなって、駒形克己がつくり始めた本の数々。絵本というより、むしろ子どもとのコミュニケーションづくりのために作った、いわば道具そのもの。そのプロセスでは、色が重要な触発作用を生み出し、また平面から立体へと変化するなど期待を裏切る本の構造が、「見る」ことから「見つける」ことへ、子どもの意識を変えていきます。また駒形は、国内はもとより、フランス、イタリア、メキシコ、ニューカレドニアなど世界各地で15年間あまり、ワークショップ活動を展開。紙を素材としたオリジナルプログラムは、きっかけを投げかけ、こどもたちの好奇心を引き出すような視覚的な手法によるもの。紙は乱暴に扱えばしわくちゃになり破れてしまいます。紙を切ったり貼ったりというあえて手間のかかる作業から、子どもたちは次第に加減を理解して作品づくりに集中していきます。それぞれのプログラムにはルールが必ず存在しています。「規則」のように強要されるイメージではなく、自らが積極的にルールそのものを楽しみ主体性を育むこと、それがワークショップの目的です。ヒト、モノ、社会をつなぐ道具としての駒形の本やワークショップ。それらがうまれるプロセスや、その使い方、展開の仕方について、お話します。

■駒形克己+ONE STROKEのオフィシャルサイト
http://www.one-stroke.co.jp/

■金沢市立玉川こども図書館のオフィシャルサイト
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kodomo/

駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ
駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ

■駒形克己:造本作家・デザイナー
 1977年渡米。ニューヨークCBS本社などで、グラフィックデザイナーとして活躍後、1983年帰国。1986年ONE STROKE設立。以後、多数の絵本を同社より出版。2003年モントルイユで開催された国際児童図書館展で、フランスの有力紙ル・門度に『世代を超えるコマガタ』と評され、また近年、フランス国立近代美術館ポンピドゥーセンターより視覚障害者に向けた本を発表。その領域は、創作絵本、知育玩具など独自のモノづくりへと発展し、ボローニャ国際児童図書展特別賞など世界的な賞を受賞する。展覧会はワークショップとあわせ、国内はもとよりフランス、イタリア、スイス、メキシコなど、世界各地を巡回。幼稚園・小学校・図書館・児童館・美術館など、地域に根ざした場所で開催されるワークショップは、子どもからお年寄りまでが参加、異世代の交流の場となっている。

■SOCIAL DESIGN / 交流するデザインについて
 ヒト、モノ、社会をつなぎ、社会の中で機能するデザイン。大人、子ども、男女、世代、障害、貧富、地域、人種、国...。お互いを隔てる垣根を取り払い、共有の場で共有経験を創り出す。そこではみなが対等に向き合い、そして交流がうまれます。私たちONE STROKEは駒形克己を中心に、病院施設の環境デザインや図書館、美術館でのワークショップなど、ヒトが集まる場の中で、子どもの自立と社会性を育むプロジェクトを実践しています。また企業の福利厚生の一環として、(1)社員家族に向けたワークショップの開催、(2)異なった部署の社員間の交流、(3)新入社員の仲間との親交を深める場としてなど、大人に向けたプログラムも行なっています。

駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ 駒形克己の講演会とワークショップ
ワークショップ「ひとつがふたつ」
ボローニャ現代美術館
2009年4月
ワークショップ「クラスブック」
メキシコ・チルドレンズ・ミュージアム
2009年9月
ワークショップ「タクタイル」
パリ・ポンピドーセンター
2009年5月

■駒形克己による子どもたちへのワークショップ









ひとつがふたつ

(1)ひとつがふたつ
 参加者全員が9色の中からすきな色をひとつ選び、思い思いの形に切り抜き、相手と形を交換します。この時ふたつのルールがあります。「もらった形に文句を言わない」「どんな形がいいかお願いをしない」。もらった形を何かに見立て、紙を切り貼りしながら二つ折りのベースに作品をつくります。
対象:小学生以上・親子 所要2時間:40名前後



(2)のびるカード

(2)のびるカード
 折り畳まれたカードをひろげると、真ん中の赤い三角が3つに分かれて壊れてしまいます。この壊れてしまった形を自分なりのアイデアで何かに見立て、紙を切り貼りしながら作品をつくります。カードは縦方向でも逆さでも使い方は自由。はじまりは同じでも、出来上がりはさまざまな仕上り。それぞれの個性が発揮されます。
対象:小学生以上・親子 所要2時間:40名前後



(3)くるりと変化

(3)くるりと変化
 二人一組で行なうワークショップ。ペアを組み、それぞれ表と裏を担当します。9色の台紙から色を選び、あらかじめ真ん中にあけられた穴を何かに見立てて、表と裏の関係性を相談しながら作品をつくります。穴を別な形にしたい場合には2枚を重ねて切り抜きます。カードを裏返した時の思いがけない展開に、参加者からの驚きの反応が生まれます。
対象:小学生以上・親子 所要2時間 40名前後











(4)あつめてひとつ

(4)あつめてひとつ
 9色の色紙の中から好きな色をひとつ選び、ベースになる二つ折りの白い紙の上に、選んだ色紙のすべてを使い作品をつくります。一切、ゴミを出さないのが、このワークショップのルールです。
対象:小学生以上・親子 所要2時間 40名前後


(5)顔のカード

(5)顔のカード
 黒い点がふたつと、線が一本描かれたシンプルなカード。これをもとに、色鉛筆やマーカー、色紙などを切り貼りして、自分の似顔絵を描いていきます。
対象:4〜6歳児 所要30分 40名前後


(6)クラスブック

(6)クラスブック
 生徒全員が、思い思いにつくった形をクラスの中でリレーさせ、相手からもらった形を自分自身の作品づくりに活かします。もらった形を尊重しそれを活かす一方で、自分の形がどんなふうに活かされるのか期待が生まれます。こうして出来上がったクラス全員の作品を一冊の本に製本し、学校の図書館に長く保管します。後日卒業生として学校そ訪問した際に、あらためて本が閲覧でき、当時の思いが甦ります。
対象:小学3年生以上のクラス 所要2時間











(7)タクタイル(触覚)

(7)タクタイル(触覚)
 このワークショップでは、紙を向き合いながら触覚だけを使い、紙という平面から、立体への構造をつくりだしていきまうs。見えていることで囚われがちだった感覚が、むしろ研ぎ澄まされ、想像を超える造形が生み出されます。
対象:小学5年生〜大人 所要2時間 30名まで




はじまりは絵本。

(A)九州大学病院小児医療センター / 環境デザイン
 2006年4月にオープンした九州大学病院小児医療センターでの環境デザインプロジェクトに、駒形克己が抜擢され、ちいさな絵本「もりのおいしゃさん」を制作。本の世界が、病院内では実際の生活空間となるように両者を連動させ、自然と心が和む空間に。また絵本を基にサインやピクトグラムも開発され、2006年グッドデザイン・ユニバーサルデザイン賞を受賞。

はじまりは絵本
 このプロジェクトのために創作された絵本「もりのおいしゃさん」は、看護士さんの白衣のポケットに収まるよう、小さなサイズに作られています。ページに登場する動物たちは木製で作られ、院内のあちこちの壁面に設置。子どもたちが本を片手に散策でき、次第に病院に慣れ親しんでもらえるようにとの配慮から生まれた環境デザインプロジェクトです。


親しみあるピクトグラムを随所に開発。

親しみあるピクトグラムを随所に開発
 親しみあるピクトグラムを随所に開発。 子どもたちに親しみある動物を用い、分かり易いサインシステムを展開。例えば、治療室も、不安げに待つ子どもたちに「ぞうさんのお部屋にどうぞ」と声かけすれば自然と心が和みます。他にもシャワー室には「ゾウの鼻」、バスルームには「カバ」を用い、絵だけでも伝わるピクトグラムが随所に登場します。











歯医者さんでは、見るのは天井ばかり

歯医者さんでは、見るのは天井ばかり
 ならば動くモビールが天井にあれば治療の怖さも半減するのかも。他にも子どもたちを囲むように、壁画やパーティションにも動物たちを設置。また入院病棟では、廊下にある障害者用の手すりの色を、それぞれ「ぶどう色、つくし色、オリーブ色、いちご色」に。そのまま4つの通りの名を色の名前にすることで、部屋の住所が分かり易くなっています。例えば「ぶどう通り695号室」と言うように。


(B)ヌーホー図書館プロジェクト / 1997年

(B)ヌーホー図書館プロジェクト / 1997年
 フランス東部の町ヌーホーに、新しく開設された図書館で、3週間に及ぶワークショップを開催。さまざまな移民の人たちが生活し、盗難や暴力など、思案の悪さでは定評のあるこの地域で、図書館を地域交流の場として機能させるためのプロジェクトはスタートした。開館1年前に、近隣の美術大学で授業と平行して図書館スタッフの研修を行ないながら、ワークショップの具体的なプログラムの開発を行ないました。


(C)ニューカレドニア図書館プロジェクト / 1988年

(C)ニューカレドニア図書館プロジェクト / 1988年
 フランスとの共和体制にあるニューカレドニアでは、フランス語が主要語として活用される一方で、ポリネシアンやメラネシアンなど実に30数種に及ぶ言語が存在しています。1998年、首都ヌメア市の市役所ホールにて展示会「コマガタワールド」を設置、同時にワークショップを1ヶ月開催。その後「アートバス」を運行させ、ワークショップの教材を積み込んだバスとともに、図書館の出張サービスが展開されました。











(D)グルノーブル・ブックスタート / 2004年

(D)グルノーブル・ブックスタート / 2004年
 ブックスタートとは、新生児に本が送られるプロジェクトです。2004年、アルプスのふもとにあるフランス南部の町グルノーブル市から、ブックスタートの本の制作依頼があり、創作絵本「ほしが ねむる ところ」が制作されました。


(E)mini monde / 2008年

(E)mini monde / 2008年
 イタリア、パルマ市で毎年恒例となったmini monde。世界各国から多数のアーティストを招き、子どもや家族に向けたイベントを3週間にわたって展開。2008年の開催にあたり、そのイベントにおけるコミュニケーションシンボルのデザインを担当。また展示会「1、2、3…KOMAGATA」展が開催され、会場では多数の家族や子どもたちを対象に連日ワークショップが、行なわれました。






JDNとは広告掲載について求人広告掲載お問合せ個人情報保護基本方針ウェブサイト利用規定サイトマップ
デザインのお仕事コンテスト情報 登竜門展覧会情報

Copyright(c)1997 JDN
このwebサイトの全ての内容について、一切の転載・改変を禁じます。