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■ ボリビア共和国の事実上の首都
ボリビア共和国の政治・経済・商業の中心地であるラ・パス。日本人も含め多くの観光客は、ボリビア共和国の首都はラ・パスと思っているが、憲法上の首都は、ラ・パスから南東に位置した、寂れたスペイン瓦と白壁が印象的なスクレである。余談になるが、スクレ料理はボリビア料理の中でも美味しい料理が多く、また、スクレのチョコレートも大変美味で、ボリビア人の女性や観光客には人気がある。
ラ・パスの概要について簡単に説明すると、ラ・パスは大きく分けて、3地区に分かれている。1つ目の地区は、標高4,050mに位置し、鉱山や山岳地帯から住民が移民して出来た「エル・アルト地区」。このエル・アルト地区には、焼き煉瓦とトタン板屋根の家々が多い。また日曜日になると、古着や古本を始め、中古車や動物等が販売され、賑やかで大きな野天の市場が開かれる。2つ目の地区は、山と山の間の狭い渓谷地帯に街が作られ、政治・経済・商業の中心地であるラ・パスの「中心市街地区」。この地区には、ボリビア共和国の画家の作品が展示された現代アートの美術館、インカ時代の陶器や織物を展示した美術館等もあり、ヨーロッパなどから数多くの観光客が訪れる地区である。3つ目の地区は、カラフルな横縞模様の民族衣装を着た人々が闊歩するラ・パスの中心市街地区から、中古ワゴン車を改造したバスに乗り込み、約30分走った所にある、ラ・パスの高級住宅街やブティックが立ち並ぶ「南地区」。今回は、この南地区の郊外(3,500m)に位置した、DIB*1代表の建築家ザウール・サンドバル氏の家を訪れた。
*1 DIB:Servicio Dańes internacional de Asentamientos Humanos
■ DIB代表の建築家サンドバル氏の泥の家
小高い山の中腹に位置したこの家は1999年に建設され、当初、84平米であった。その後、増改築が繰り返さ、現在は2階建てで、延べ床面積250平米程度である 【 写真 1〜4 】 。構造は、基礎はコンクリート、壁は日干し煉瓦、屋根はラカ・ウタ*2で使用されていた形枠なしで施工が可能な日干しボールト屋根の構法が使用されている。現在の空間構成は、1階には食堂、台所、居間等、家族が共用する部屋が配置され、2階には主寝室と子供部屋の個室が配置されている。またこの家では、快適な室内環境を得るために、所々、ラウチャカ村のラカ・ウタ・センターでは見る事の出来ない構法が散りばめられている。
- ボールト屋根の一部にハイサイド・ライトを設け、ガラスは2重ガラスにする。 【 写真 5 】
- 標高の高いラ・パスの冬の気候を考慮して、窓ガラスは全て2重ガラスにする。
- 室内の日干し煉瓦の壁をナイロン布で綺麗に磨きあげ、その日干し煉瓦壁の上に茶色のペンキを塗る。 【 写真 6〜7 】
- 2層分の高さを持つ日干し煉瓦の壁の上に鉄筋コンクリートの帯を回し、その上にボールト屋根を載せる。
- 階段室の上部の屋根は日干し煉瓦ドームで作り、ドームの頂点部分にトップライトを嵌め込む。そうすることで、明るく開放的な階段室を構成している。 【 写真 8 】
*2 ラカ・ウタ:現地のアイマラ族の母語アイマラ語で、ラカは「泥」、ウタは「家」を表している。ラカ・ウタプロジェクトについては、前号参照。
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【 1 】 外壁を黄色のペンキで塗り上げたサンドバル氏の泥の家


【 2 】 夕暮れ時のサンドバル氏の泥の家


【 3 】 サンドバル氏の泥の家の2階建て部分


【 4 】 増築前の平面図

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