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2010年12月2日〜4日の2日間、香港の「Business of Design Week(以下、BODW)2010」のイベントの一つとして、「The JAGDA Exhibition 2010:Romance」展が開催されました。
BODWは、デザインやイノベーション、ブランディングをテーマとしたアジア最大級のデザインイベントです。世界各国から著名なデザイナーやビジネスリーダーが一堂に集まり、メイン会場を中心に展示会、フォーラム、教育プログラム等が実施されます。
2010年のBODWは、日本がパートナー国として選ばれ、日本から100名以上のデザイナーやデザイン関係者が参加し、たいへんな賑わいとなりました。「The JAGDA Exhibition 2010: Romance」展は、BODWのパートナー国としての出展イベントの一つになります。



「The JAGDA Exhibition 2010:Romance」展は、社団法人日本グラフィックデザイナー協会の会員85名によるモーショングラフィックス展で、「Romance」というテーマで85作品が展示されました。
各作品が同じ音源を用いたわずか30秒の映像展示であるため、テーマに応じた凝縮されたメッセージを垣間見ることができます。映像による詩的表現ともとらえることができ、視覚的な詩、ヴィジュアルポエトリーととらえることができます。映像は、実写、アニメーション、グラフィックス、など様々な表現手法を用いています。
「Romance」というテーマは、漠然とした恋愛ではなく、現在の進化したコミュニケーション環境の上で成り立っている今の日本の若者の恋愛観を指しています。現代の日本の若者は、進化しすぎたコミュニケーションツールである携帯電話で、周囲と相当数のコミュニケーションを取ります。その中には恋愛も含まれます。このコミュニケーションのもっとも特徴的な部分は、直接電話で話をするのではなく、電子メールを用いたコミュニケーションとなる点です。電子メールであれば、自分がどこにいても、相手がどこにいてもコミュニケーションを達成することが可能となります。例えば、公共のスペースでは、電話が禁じられている電車の中や上映中の映画館などがありますが、この方法であればコミュニケーションをお互いが都合良く取ることが可能となります。
「Romance展」の作品にはこのコミュニケーション方法を現代の理想的なスタイルとしてとらえ、短い言葉やシンプルな記号に微妙なニュアンスや意味が込められています。日本の伝統的な恋愛スタイルに日本の新しいコミュニケーションデザインが融合する、これが「The JAGDA Exhibition 2010: Romance」展のテーマである「Romance」になります。
日本の携帯電話は、世界標準から離れたためガラパゴス化しているとよく耳にします。携帯電話をコンピュータ端末のごとく扱い様々な機能を増やしていった結果であると分析する人もいます。きめ細かな日本人ならではのアイディアや遊び心が詰まったものづくりされたプロダクトだと感じます。しかし、ここにきて世界的にスマートフォンの普及が急速に広まっています。電話の機能以外にもコンピューターさながらの機能を盛り込んだモデルや、さらには電話の機能までも省略したモデルがあります。世界的にスマートフォンが好まれる傾向は、ガラパゴス化していたはずの日本にある意味近づいてきています。日本人の進化した優秀なコミュニケーション手法に、世界が追いついてきたと解釈することもできるのではないでしょうか。JAGDAが掲げたコミュニケーションを含めたテーマは、もっとも進んでいる日本のデザイン領域に視点を当てたものと言えそうです。
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50台のスタンディング形式のモニターが並ぶRomance展。作品と作品の間は、50台すべて同じ映像が映し出される。
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50台のモニターに別々の作品が映し出される。
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お気に入りの作品を探してパラパラと斜め見る面白い光景も。
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50台のモニターを裏側から。
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