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第25回 (4)
東京 ─ ベルリン / ベルリン ─ 東京 展





4. 衝突する文化 1918-1925
ベルリン・ダダ、東京の「マヴォ」とロシア革命の影響


1918年に共和国となったドイツでは、第一次大戦後の社会不安と経済の混乱の中から、厭世的・破壊的な傾向をもつ芸術が花開きます。
同時期に関東大震災によって奇しくも似た背景を持つことになった東京においても、同様の運動が盛んになってゆきます。


ダヴィト・ブルリューク(家族の肖像) 【 10 】
1921 油彩、カンヴァス 94.2x136.4cm
所蔵:兵庫県立美術館

「ロシア未来派の父」と呼ばれたダヴィト・ブルリューク。1920年からの2年間、ロシア革命の混乱を避けるため日本に滞在していました。
その際、乞われて神戸の日本人一家を描いた作品がこちら。色彩どうしが激しく衝突し喰い合っているような背景と、その前で凜と正面を見据える家族たちの力強く清冽な印象。対比が美しい一枚です。
この巨匠の日本滞在が、日本の「未来派美術協会」の活動に大いに刺激を与えたであろうことは想像に難くありません。


村山知義(『マヴォ』第1号) 【 11 】
1924 印刷物 31.6×23cm
編集・発行:村山知義
所蔵:村山治江氏
Courtesy:Gallery TOM, Tokyo
Photo:Kioku Keizo

1922年、大学に入学したばかりという若さでベルリンに留学した村山知義。先のセクションの「シュトゥルム画廊」にも出入りをし、1年弱の間にさまざまなものを吸収して帰国、「未来派美術協会」の流れをくんだ「マヴォ」を立ち上げます。
創刊号の表紙には、カンディンスキーの詩が掲載されています。





ダヴィト・ブルリューク(家族の肖像)
【 10 】 ダヴィト・ブルリューク(家族の肖像)
1921 油彩、カンヴァス 94.2x136.4cm
所蔵:兵庫県立美術館

村山知義(『マヴォ』第1号)
【 11 】 村山知義(『マヴォ』第1号)
1924 印刷物 31.6×23cm
編集・発行:村山知義
所蔵:村山治江氏
Courtesy:Gallery TOM, Tokyo
Photo:Kioku Keizo



村山知義(朝から夜中までの舞台装置模型) 【 12 】
1924 木など 39×62.2×45cm
所蔵:村山治江氏
Courtesy:Gallery TOM, Tokyo
Photo:Kioku Keizo

色・形の分量と配置に神経を配ってつくられた、二次元でも三次元でも完成したバランスをもつ、シュールでありながら心地良さも感じられる舞台装置。土方与志の演出によって、築地小劇場で上演されました。


村山知義(サディスティッシュな空間) 【 13 】
1921-22 油彩、カンヴァス 92.5×72.3cm
所蔵:京都国立近代美術館

無機も有機も、文明も自然も、肉体も感情も。すべてを平等に同質なものとして扱い、矛盾や葛藤すら批判も消化もせずに組み入れた結果、ひどく濁ってきています。
しかし、タイトルと併せて味わってみても、暗さや重さはあまり感じられません。ヨーロッパにおける前衛芸術運動の冷笑的な側面があまり見られず、アナーキックなものの見方・表現方法自体をとことん愉しんでいるように感じられます。


次ページに続く




村山知義(朝から夜中までの舞台装置模型)
【 12 】 村山知義(朝から夜中までの舞台装置模型)
1924 木など 39×62.2×45cm
所蔵:村山治江氏
Courtesy:Gallery TOM, Tokyo
Photo:Kioku Keizo

村山知義(サディスティッシュな空間)
【 13 】 村山知義(サディスティッシュな空間)
1921-22 油彩、カンヴァス 92.5×72.3cm
所蔵:京都国立近代美術館



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