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あまり知られていない事実ですが、アルゼンチンは20世紀の初頭、経済大国のひとつでした。1930年代まで、国民一人あたり実質総生産(GDP)は英米についでドイツと常に3〜4位を争っていました。ちなみに当時の日本のGDPはアルゼンチンの約半分です。この時代ブエノスアイレスは「南米の巴里(パリ)」と称され、イタリア、スペインを始め世界中から移民がよりよい暮らしを夢見て押し寄せ、また富裕層は、ヨーロッパからの高級輸入品の家具、食器、宝飾品を使用していました。その後経済は下降し続け今に至りますが、それでも70年代まではかなりの量の贅沢品が輸入され続けました。
ヨーロッパの最新流行が常に入ってくる環境だったため、国産品も当時のモードにかなった、洗練されたデザインのものが生産されていました。70年代以前のプロダクトはデザイン、品質ともに現在のものより格段に優れています。
ブエノスアイレスの骨董屋街というと第一にサンテルモ地区が有名ですが、これは専ら高級品専門です。もとの価値も高い品物で、保存状態もよいものがすぐに使える状態で売られているため、お値段も破格に高い。主にヨーロッパのお金持ちが「国で買うより、送料を考えると安い」ということで購入し、コンテナで輸送するのです。また、それに乗じてわざと高い値段をつけている店もあります。
しかしながら、ブエノスアイレスではもっと気軽にアンティークを楽しむこともできます。あるものは使い尽くすお国柄、高級嗜好品としての骨董品ではなく、手ごろな値段で買える中古品としてのマーケットが別に存在するのです。その例として2カ所をご紹介しましょう。
1.地下鉄Dorrego(ドリエゴ)駅前のフェリア
ブエノスアイレス市中の広場のあるところに土日になると必ず現れるのが、フェリアと呼ばれる青空市場です。 【 写真 1〜3 】
地下鉄B線(ちなみにこのB線、車両は日本製の中古品、旧丸の内線です)Dorriego駅前の広場の青空市場ではガラクタと中古実用品、骨董品が一緒にに売られています。骨董品の類はそのままでは使い物にならないものがほとんどですが、なにしろ安い! 本物の大理石とブロンズの素敵なランプが25ペソ(約1,000円、こちらだと軽いディナー1回分くらいに相当)位で買えてしまいます。
ただし、再生可能かどうか、そして再生するのに必要な手間暇と費用を加算しても「安い」といえるかどうかを見抜く目が必要です。私自身も痛い経験がありまして、例えば、店の親父の「そのまま使えるよ」という言葉をそのまま信じ、ランプを18ペソ(720円程度)で購入。点灯して数時間使ったところ、いきなりケーブルが切れてものすごい火花が!! ケーブルが腐食していたのです。こちらは電圧が220Vと高いので、まかり間違えば大事に至るところでした。
素人がいきなり青空市場でショッピングするのにはリスクも伴いますが、知識や経験のある場合には修理に必要なパーツや掘り出し物を探すのにもってこいです。
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【 1 】 青空市場の典型的なガラクタ骨董屋


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