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写真一枚一枚には公園のほんの一部しか写らず、『このくらい広いです』と全体像をご紹介できないのは残念ですが、それもまた広さを伝える手段ということになります。イサム・ノグチこそがモエレ沼の上を飛ぶ鳥のように、その全体像を思いのままに把握していました。子どもが楽しく遊ぶことができるように。その“子ども”という言葉には、自身の子ども時代への癒しも入ります。
アメリカで生まれ、日本そして世界を駆けめぐり、最期はアメリカで永遠の眠りについた孤独の芸術家イサム・ノグチ。わが子が可愛いとするなら、末っ子であると予期していたモエレ公園には格別な想いが入っていたはずです。
そのためか、ここにいると自分の目がイサム・ノグチの目になったような不思議な感覚にとらわれます。高いところから公園を眺める。低いところから高いところを眺める。どちらにしても、穏やかな曲線、緑と空の色が心を和ませます。

《プレイマウンテン》
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斜面には花崗岩の階段が続く。切り出し用の楔の跡もデザインとなっている。
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また、《テトラマウンド》や《ミュージックシェル》、《アクアプラザ》など園内に設置された造形は、自分の立つ場所によって見え方が違います。ここを訪れる子どもたちにイサム・ノグチが残した最高の贈り物。それは、立体のものの見方が自然に身につくことです。自分も子ども時代に訪れてみたかった、と思わずにはいられません。冬も含めてこの公園は年中無休だそうです。それぞれの季節、自分なりの方法で楽しむことのできる貴重なオープン・スペースです。

園内ではいたるところで水を見ることができる。こちらが《アクアプラザ》。季節は限られても、水の周りに広がる緑の上でごろごろと昼寝したりゆっくり散歩したり。時間をかみしめることができる。
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日が暮れると灯りがともるピラミッド。生命を感じさせる。
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その心臓はやはりイサム・ノグチの《あかり》。園内では一日じゅう、イサム・ノグチを楽しむことができる。
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こちらは札幌芸術の森美術館。モエレ沼公園から車で約一時間のところに位置する。この池の奥に《エナジー・ヴォイド》が設置されている。
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美術館入り口に設置された遊具。モエレ沼公園にも設置されている。
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こちらもイサム・ノグチが創作した遊具《オクテトラ》。上るとちょっとした高さである。子どもたちにとっては充分冒険になるほど目線は高くなる。
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グランドオープンと前後して、札幌芸術の森美術館では開館15周年記念としてイサム・ノグチ展を開催しました。美術館の前の池には、《エナジー・ヴォイド》という高さ3メートルを超えるどっしりとした彫刻が来場者を迎え入れます。この作品は黒い花崗岩で作られていますが、石がひとたび彫刻となると、こんなに表情やパワーをもつのかと改めて驚きました。9月からは東京都現代美術館に場所を移しての展示が始まります。総展示作品数46点。館内で流れていたビデオの中で、作品を制作しながらイサム・ノグチが語っていた言葉がすべてを象徴するようで忘れられません。
「完璧だとおもしろくないでしょ。」
参考リンク
● モエレ沼公園
http://www.sapporo-park.or.jp/moere/index.html
● 東京都現代美術館、イサム・ノグチ展 http://www.ntv.co.jp/isamu/
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正面から見る《テトラマウンド》と《ミュージックシェル》。
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こちらも《プレイマウンテン》の上から見た沼。水草が生えているため、水面は波が立つこともなく静かである。鏡のように周りの木や空を映し出す。
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こちらは《テトラマウンド》。ステンレス柱は直径が2メートルあるため、近づくとぐっと存在感が増す。
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青空、曇り空、夕暮れ、どの空の下でもここに立つと特別なエネルギーをもらえそうだ。
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《ミュージックシェル》。名前が示すとおり、正面のステージでコンサートなどを催すことができるらしい。コンパクトに見えるステージは半円状になっている。それでも直径は15メートルある。
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