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■ 大江戸線環状部 ――新たな地下鉄の誕生―― 2000年12月12日、待望の大江戸線環状部が開通しました。都心新宿を起点とし、東京を一巡する新しい地下鉄は、多くの駅で他の鉄道と連絡し、東京の新たな足として注目を集めました。 大江戸線は、今までにない新しい試みとして、「駅デザインの重要性」に着眼した点においても高く評価されています。駅が単なる通過点ではなく、個性やデザイン性を持った、快適な空間として存在するために、各駅の設計が異なった建築家の手に委ねられたのです。 公募プロポーザル方式により、77の応募者から15の建築家は選定されました。審査にあたったのは、都市景観の第一人者である芦原義信氏を初めとする錚々たるメンバー。選ばれたのは(株)横河設計工房や(株)アプル総合計画事務所、渡辺誠/(株)アーキテクツ オフィス、(株)マナベ建築設計事務所など、現在の建築界を代表する気鋭の建築家達です。各駅のデザインは、歴史ある沿線地域の特性を生かした、個性溢れるものばかりとなりました。 さらに、理想の地下空間の実現に向けたもう一つの試みとして、各駅に「ゆとりの空間」と称するパブリックアートスペースが設置されました。 駅に設置された作品の約半数は、コンペにより350点以上もの応募作品の中から選出されました。作品の審査は、駅舎とパブリックアートとの整合性が必要となるため、各駅の設計者に意見を聞いた上で、東京都現代美術館の協力を得て決定されました。また、残りの半数の寄贈方式による協賛作品も、作品の質を確保するために、審査を経て決定されています。各駅の改札付近に設置された、これらの個性的なモニュメントは、駅の個性や魅力を一層高めており、大江戸線全体を「地下の現代美術館」ともいえる存在にしています。 公共建築という性格上、駅舎の建設費については、徹底したコスト調整が求められました。デザイン上の重点部分には費用をかけ、全体的には安価な材料を使用するなど、経済性を追及しながら、メリハリのある設計をすることを通して、むしろ従来よりも低予算で、駅舎の建設を実現させることに成功しています。 このように大江戸線は、地下鉄における初めての試みを通して、単なる駅舎デザインの枠を超えた、新しい地下鉄空間の存在を提案しました。これをきっかけに、今後、わが国における鉄道・公共建築の在り方が大きく変わることになるかもしれません。 |
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■「駅デザインとパブリックアート」好評発売中 東京都地下鉄建設(株)では、大江戸線環状部26駅の駅舎と、パブリックアート「ゆとりの空間」のデザインを収録した、写真集「駅デザインとパブリックアート ──21世紀の地下鉄駅をめざして」を刊行いたしました。 都営地下鉄全売店と営団地下鉄主要駅売店、大手書店等で取り扱っております。 詳しくはこちらをどうぞ。 |
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