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ミラノサローネ 今年のデザイン傾向
荒木宏枝 Hiroe Araki レポーター
荒木宏枝
Hiroe Araki


JDN連載 → 「ミラノ360°」
フリーランスのプロダクトデザイナー。千葉工業大学・工業デザイン科卒業後、イタリアに渡る。 2006年、Istituto Europeo di Designのプロダクトコース修了。Candy Hoover Groupのデザインセンターでコラボレーターとして勤務の後、現地デザイン事務所でアシスタントを勤める傍ら、2010年より個人活動を本格的に開始。ミラノ在住。
http://www.arakitalia.com

 去年に引き続き、今年もミラノで行われた世界最大規模の国際家具見本市、通称<ミラノサローネ>のレポートを、全5回でお届けします。第1回目となる今回は、今年の傾向についてお伝えします。

今年のミラノサローネの傾向

 言わずと知れた世界最大規模の国際家具見本市、通称・ミラノサローネ。このミラノ市全体で行われるイベント期間中は、デザイナー・バイヤーのみならず、一般市民をも巻き込み、街の至る所でお祭り騒ぎが繰り広げられます。

 去年のサローネも不況の影響が色濃く見られましたが、今年も昨年に引き続き、どの大手家具メーカーも新作の発表を更に手控えていた様子。例年以上に既存のモデルのカラーチェンジやリメイクの比重が高かった今年、新作のデザインの傾向としては、シンプルで、素材感や構造を活かしたデザインと、有名デザイナーによるアーティスティックなデザインの2つに系統がハッキリ分かれていたように見受けられました。

 セメントを台座部分に使用したガラステーブルを発表したMolteni&C [写真01、03-05]や柔らかな印象のフェルト素材のソファをメインにしたB&B Italiaなどは前者、Gaetano Pesceを筆頭に奇抜なデザインを全面に押し出すMERITALIA [写真02、06-08]やCampana兄弟によるコレクションを引き続き発表したEdra [写真12-14]は後者に当たるものの、同時に多くのコレクションを一般に受け入れられやすい形や配色にしてリメイクし、多くの企業同様、この不況を乗り切るために手を尽くしている様子が伺えました。

 次回は、恒例のミラノ大学構内で行われた、INTERNI主催のイベント「THINK TANK」についてレポートします。
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Molteni&C の新作、ARC。
【1】Molteni&C の新作、ARC。

MERITALIAのショールーム前に置かれたGaetano Pesceの新作。かなり不気味な座り心地でした。
【2】MERITALIAのショールーム前に置かれたGaetano Pesceの新作。かなり不気味な座り心地でした。

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デザインは建築事務所のFoster+Partnersが手がけ、セメントの特長を活かした表面の仕上げにもこだわりが見えます。
【3】デザインは建築事務所のFoster+Partnersが手がけ、セメントの特長を活かした表面の仕上げにもこだわりが見えます。
   
同じファブリックを使用したソファも展開している、柔らかな印象のシリーズ。
【4】同じファブリックを使用したソファも展開している、柔らかな印象のシリーズ。
   
Patricia Urquiolaの”Net-Box scriva”
【5】Patricia Urquiolaの”Net-Box scriva”。

MERITALIAのショールーム内。
【6】MERITALIAのショールーム内。
Gaetano Pesceの新作ソファとクッション。
【7】Gaetano Pesceの新作ソファとクッション。
Lapo Elkannのランプシリーズ。
【8】Lapo Elkannのランプシリーズ。

arflexショールーム
【9】arflexショールーム。
arflexの新作、ファブリックの素朴な風合いを活かした一人掛けソファ。
【10】arflexの新作、ファブリックの素朴な風合いを活かした一人掛けソファ。
昨年ほどまでの勢いはないものの、エクステリア用の家具もまだまだ人気。
【11】昨年ほどまでの勢いはないものの、エクステリア用の家具もまだまだ人気。

EdraよりCampana兄弟のブックシェルフとテーブル。
【12】EdraよりCampana兄弟のブックシェルフとテーブル。
同じく新作ランプ。
【13】同じく新作ランプ。
素材を合皮に変えて新登場したEdraの旧作シリーズ。
【14】素材を合皮に変えて新登場したEdraの旧作シリーズ。

Poltorona Frauの今年のキーカラーはトリコロールの白赤青。
【15】Poltorona Frauの今年のキーカラーはトリコロールの白赤青。
昨年の新作のぽってりとしたシルエットの椅子はハイバックも登場。
【16】昨年の新作のぽってりとしたシルエットの椅子はハイバックも登場。
こちらはPoltorona Frauの今年の新作の”WILLY”。豊富なカラーバリエーションを取り揃えてます。
【17】こちらはPoltorona Frauの今年の新作の”WILLY”。豊富なカラーバリエーションを取り揃えてます。

CassinaよりGaetano Pesceの名作、Tramonto a NewYorkの対となる新作“Notturno a NewYork”が。
【18】CassinaよりGaetano Pesceの名作、Tramonto a NewYorkの対となる新作“Notturno a NewYork”が。
Cappelliniとディズニーのコラボレーション企画でnendoのリボンチェアが耳付きに。
【19】Cappelliniとディズニーのコラボレーション企画でnendoのリボンチェアが耳付きに。
今回Cassinaから復刻されたFranco Albiniのロッキングチェア。
【20】今回Cassinaから復刻されたFranco Albiniのロッキングチェア。

ミラノサローネ2010レポート
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・  デザインの未来を考える パナソニック電工
・  役目を終えたマネキンが妖艶なシャンデリアに
・  ミラノサローネ2010 分析レポート
・  多くの新作でにぎやかだったMOROSO(モローゾ)
・  2年に一度のエウロ・クチーナ(ユーロ・キッチン)
・  つぼみが開花したような美しいチェア
・  フオーリサローネの中心、トルトーナ地区
・  インテルニの表紙を飾った魅惑のチェア
・  日本の伝統的かたちを、現代の空間に。
・  ミラノ大学構内で開催のイベント、THINK TANK。
・  [Interview] ファビオ ノヴェンブレ
・ FUORI サローネの光と影
・ ミラノサローネ 今年のデザイン傾向
・ Kartell(カルテル)の黒と白の世界
・ 土地に根付く良質な北欧デザイン
・ DIESEL—メーカー三社とのコラボレーションライン
・ カリム・ラシッドデザインの色鮮やかなエコ空間
・ MOROSOの圧倒的なプレゼンテーション
・ 速報!色彩美豊かな空間 キヤノン「NEOREAL」
・ 速報!アウトサイドイベントFUORI SALONE
ミラノサローネ2010出展者情報
[ あ行 ]
・ 安積伸
・ 安達さくら
・ 伊藤節+伊藤志信
・ ILLIRICO BANK

[ か行 ]
・ KARIMOKU NEW STANDARD
・ 川野 博
・ 喜多俊之
・ キヤノン株式会社
・ グエナエル・ニコラ

[ さ行 ]
・ SIDES CORE
・ サトー マサコ
・ Sfera
・ センガ ケイ
・ sozo_comm
・ ソニー株式会社

[ た行 ]
・ 竹内茂一郎
・ デュポン™コーリアン®
・ 株式会社 東芝
・ TONERICO:INC.
・ TOMITADESIGN
・ DRILL DESIGN × Keiji Ashizawa

[ な行 ]
・ naomi sugita
・ にほんのかたち展

[ は行 ]
・ 橋本潤
・ パナソニック電工株式会社
・ ハンスグローエ社
・ 深川製磁
・ books
・ Voice in Itinere
・ 堀 真寿

[ ま行 ]
・ MAGIS
・ 松岡智之
・ 株式会社マルニ木工
・ mist-o
・ METAPHYS

[ や行 ]
・ 
吉岡徳仁

[ ら行 ]
・ ランドスケーププロダクツ
・ Leif.designpark
・ RENDS DESIGN WORKS
ミラノサローネ特集2010バックナンバー
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